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internet virtual or real?

あんまり政治的な話は好きではありませんが,ちょっぴり気になったことがあります


先日,民主党代表選挙がありましたよね
正直なところ,私は小沢さんが選出されるのではないかと思っていました
何故なら,ネットの中では小沢さんはかなりの支持を受けているように見えたからです

しかし,蓋を開けてみると菅さんの続投という結果になりましたね


この,ネット空間で起きていたことと非ネット空間で実際に起きたことの違いの大きさに疑問を抱いた人は私だけではなかったようです
「ネット世論」についての見解がいたるところで見られました
例えば9/17付け朝日新聞朝刊の論評では3人の有識者の意見が掲載されていました
さらに,こんなブログも
池田信夫のブログ

このブログを読み気になったことがあります
それは「今のところネット世論なるものが政治を動かす力はほとんどない。」という言葉です
(ちなみに,続く「そういう層の投票率は低いので」も気になるところです 私の場合,投票率が低いどころではなく未成年のために投票権がありません)
ここから,ちょっぴり今の「ネット」がわかる気がしたのです



では何故「ネット世論」が政治を動かす力になり得ないのか

その理由を私なりに2つ考えてみました
1つめはネット=仮想という意識が根強いこと
2つめはネット上の発言群は個人の意見の集積以上の力を持てていないこと
です


まず1つめについては,私自身その傾向が強いので実感として感じています
これはやはり,未だにネットはオタクや技術者のものだという考え方が身に染み付いているからだと思います

しかし,本当にそうでしょうか
今,ネットは非ネット生活の中に溶け込んでいます
ツイッターなどが良い例ですよね
ネット回線を通じつつも,そこでのコミュニケーションはリアル(言いやすいので非ネット空間を以後こう書かせてもらいます しかし,本当はこのように名付けること自体がネット=仮想/非ネット=現実という二項対立を作ってしまうので良くないのですが)に繋がっていますよね

さらに言えば,今技術者はユビキタスコンピューティング,つまり生活のあらゆる場面に溶け込む情報技術を目指しているので,今後はよりネットとリアルの壁は薄くなっていくことが予想されます


では,本当にこのままネット=仮想という認識があり続けるとどうなるか
私が怖いのは,ネット空間が無法地帯になることです
今まではどうにかなっていたかもしれないけれど,今後ネットとリアルが融合されていくことを考えると大きな問題です

ネットは仮想と思ってリアルではやらないことをやってしまう→その行為が直接リアルに影響する

という構図が見えてきそうです
いち早く,きちんとした整備(必要があれば法律等も)をしないといけないように感じます



そして2つめについて,その原因は敷居の低さにあると思います
基本的に,ネットはネット環境さえあれば万人に開かれています
(じゃあそのネット環境は整っているの?などと聞かれる余地がある点で少々乱暴な考え方ではあると認めます)


そして敷居が下がった代わりに,多様な情報が乱立状態にあると感じています
つまり,強い情報が生まれづらい

強い/弱いは相対的なものなので多様なものが乱立してしまえば「一番強い」が生まれにくいのは当然ですよね
いわゆる戦国時代を想像するとわかりやすいと思います
では,強い情報が生まれないとどうなるのかというと,全ての情報がone of them になってしまうのです
結果,ネット上の発言は個人の一意見という立場に置かれてしまう


これを考えると,特権はそのまま価値なのかと考えてしまうことがあります
(これは私の勉強不足を露呈してしまいそうな発言でもありますね(^_^;))

例えば新聞はかつて大きな影響力を持っていましたよね
それは広範囲に日頃の生活の中からは見えてこない政治や経済の情報を伝える手段が少なかったからだと私は考えます
しかし,今は情報伝達手段の多様化によってその特権は無くなりつつある
そんな時代の過渡期だからこそ,従来の特権が「ネット世論」の賛否を問う形で強調されているように感じます




だから結論は何なんだと言われてしまいそうな記事ですね
もう一つだけ言うならば,このブログの記事が社会においてどのような位置付けがなされるのか気になるところです