「mid cheek」の加齢による変化とその原因 | ルネッサンス美容外科東京院・神戸院 曾我部コウのブログ

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顔の加齢による変化は、「mid Cheek」に顕著に表れます。みなさんが若返りのための外科的な治療を検討する前に、どのような解剖学的要因が加齢による変化に関与するのか、知っておくことも大事なことかもしれません。少し専門的になりますが、お付き合いください。




図の水色で囲まれている部分をmid Cheekと呼びます。このmid cheekは、その下層に存在するligament(靭帯)によって、さらに3つのsegmentに分割できます。


そしてこれらの境界線は、右頬で言うとアルファベットの「y」の形になっています。


これらのligamentは強力に骨に固着しているため、mid cheekの加齢による表層組織の下垂により、ligamenntに一致する部位ぶら下がるようになり、あきらかな「Groove(溝)」として認識されるようになるのです。若いころは、このmid cheekにこれらの溝が認められることは少なく、あたかも分割されていない1つのsegmentとして錯覚してしまいます。このgroove(溝)の形成が、mid cheekの老化を表現するものなのです。




Ⅰ Lid cheek segment




この部が「下まぶた」に相当するところです。アルファベットの「y」で分割される一番上のsegmentです。このsegmentは境界線① palpebromalar grooveと② nasojugal grooveで挟まれています。① palpebromalar grooveの深層部にはorbicularis retaining ligament、② nasojugal grooveでは下層に位置する眼輪筋がligamentを介さず直接骨に接合しています。


このlid cheek segmentの下層にはpreseptal spaceという疎な結合の軟部組織があり、表情を作る時の下瞼部の動きを制約しないための構造があります。この preseptal spaceが存在することで、加齢によって周辺組織が弛緩したり眼窩脂肪がはみ出してくると、表層組織が①と②のligamentに弓状にぶら下がるようになり、これがbaggy lid(下まぶたのふくらみ)」の原因となるのです。






Ⅱ Malar segment




このsegmentは境界線① palpebromalar grooveと③ mid cheek grooveで囲まれています。③ mid cheek grooveの深層部には骨に強力に付着しているzygomatic ligamentが存在します。言い換えれば、malar segmentは上部を orbicularis retaining ligament、下部をzygomatic ligamentに挟まれた部分ということが言えます。このsegmentの深層部にも、上記のpreseptal spaceと同様に粗な結合のprezygomatic spaceがあります。この prezygomatic spaceは、笑った時や開口した時などに、眼輪筋が収縮する際に、このmalar segmentの表層組織を目の中心方向(内側上方)に滑らかにスライドさせる役割があります。しかし、加齢によってこの表層組織が弛緩することにより、表層組織が zygomatic ligamentという支持組織に弓状にぶら下がるようになります。これによって、malar segmentは③ mid cheek groove上方にmalar moundという膨らみを形成するようになり、mid cheek grooveが際立って見えてくるようになるのです。




Ⅲ  Nasolabial segment




nasolabial segmentは図のように、ひと続きの② nasojugal groove、③ mid cheek grooveの下方に位置する縦に長い部分です。そのため上部と下部のsubsegmentに分割して考えると理解しやすいと思います。


上部は、② nasojugal grooveの内側に位置する部分で、上唇挙筋や上唇鼻翼挙筋の起始部が存在します。この部では前出の表層組織を滑らかに動かすための「space」は存在しないため、加齢によって下垂することはありません。この部の加齢による形状の変化は、むしろその外側に存在する軟部組織の弛みによるものです(SOOF=sub-orbicularis oculi fatなどの下垂などがその原因です)。


nasolabial segmentの下部の大部分は、口腔というspaceの前庭部に相当する部位です。この下部の最外側部はzygomatic ligamentで頬骨に固定されています。さらにupper masseteric ligamentが、この部の支持の補強の役割を果たしています。この付近にはさらに別の spaceであるmasticator spaceが存在します。ここにbuccal fat padが存在します。この masticator space の下縁が加齢により下方移動することにより、 nasomandibular fold(マリオネットライン)形成の原因となります。


この nasolabial segmentの皮下組織は上記二つの segmentよりも厚みがあり、さらに可動性も高いことが特徴です。この皮下組織の厚みの原因は、malar fat pad と呼ばれる皮下脂肪層であり、加齢によるこれら皮下組織の弛みにより、nasolabial fold(法令線)形成の要因となるのです。




このように mid cheek の加齢による変化の原因は、深層部に位置して「骨と軟部組織をしっかりと固定する装置(ligament)」の存在と、表情形成・開口などの運動による表層部組織移動を許容するために「可動性を高めた部分」が存在することで、独特の「groove(溝)」や「fold(たるみ)」を形成してしまうのです。


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