探るように始まったキスは、あっという間に貪るようなキスに変わり。
いつの間にか服の隙間から差し込まれた細く長い指が、カズの素肌をさわさわと撫でていた。
「んっ、ちょっと、…」
カズの抗議を無視するようなサトシの指に、まあいいか、なんて思ってしまうくらいカズもほんのりその気になっていた。
上がる体温
じわじわと敏感な場所に迫る指
あともう少し、と思ったその時。
「ジジッ……カ、…サ…………ジ、ダ……」
空気を読まない無線がノイズを発した。機械的なノイズの中に馴染みの声が混ざっているのが聞こえた。
「あ、ジュン?」
カズの意識が無線に逸れる。
と、キュッと摘んでくる指。
「アッ!、ちょっ、もうっ!サトシ!」
すっかり醒めてしまったカズは、分かりやすく唇を尖らせたサトシを両腕でグイグイと押しのけた。
「チッ、空気読まねぇ奴だな」
「そんな事言わないの。ほら、砂嵐もだいぶおさまってきてる」
どんだけ夢中でキスしてたんだ?と頭の片隅で思って熱くなる。
「耳、赤けぇぞ」
「!……うっさいっ!」
どんなに平静を装っても正直な耳を両手でふさいで目をキョロキョロさせるカズに、どうしようもなく愛おしさが湧いてきてサトシはカズをぎゅっと抱きしめた。
「んふふ。なあ、」
「なっ、何?」
「この砂漠のどこにいても、必ず俺を迎えに来いよ。お前の迎えでしか帰らねぇからな」
どうしても出かけてしまう時がある。その衝動は抑えられない。だけど、この腕の中の温もりを完全に放棄することなんて出来はしない。このかけがえのない慈愛に満ちた温もり、これがないと生きていけないから。
「他の誰にも、この役目を渡したりはしないよ。アンタをこの砂漠の中で見つけることが出来るのはオレだけだもん」
たとえ
六等星程の僅かな光であっても見つけてみせる