現代人は一周しちゃって、過去にヒットした"焼き増し"になんか食いつかない | 斜め上から目線

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(旧 迷探偵タケナンの「真実はいつもひとつ」)

■はじめに

やられたらやり返す!倍返しだ!!

半沢直樹 面白いですよねー。
僕もめちゃくちゃはまっています。


監督も想定外!「半沢直樹」メガヒットの裏側

監督の、「半沢直樹」ヒットの裏側という記事を読んでですね、
なんとなく思ったわけです。
ヒットするものって、変わってきてるなーと。


そこには、

「現代人は一周しちゃって、過去にヒットした"焼き増し"になんか食いつかない」

という仮説を僕なりにたてています。
もちろんそんな単純な話ではないと思うのですが、何となくそんな気がしています。



■思い当たる作品を振り返えると

例えば、あまちゃん。

朝の連ドラ感のない、クドカンが作品を手がけ、大ヒット!
毎朝、爆笑して会社にいくのが楽しみだったりしています。
あんなに笑えた朝の連ドラってあったかなーと思います。

少し前ですが、家政婦のミタ。

これも、設定が斬新すぎるなーと思いましたが、大ヒット。


風立ちぬも大ヒットですね。

宮崎駿監督の「風立ちぬ」も今までのファンタジー要素をなくしたものとして
興収100億円突破確実の大ヒットといわれていますね。
見ましたが、ジブリ作品の中で一番といってもいいくらい面白かったです。


あと話が変わるのですが、
ガチャガチャ。変わったのが多いんですよね。
例えば、コップのフチ子さん

コップのフチに座れるように作られているから
コップのフチ子さんw

これが、100万個以上売れる大ヒットとのこと。
楽天のガチャガチャランキングの上位もおかしいですw
http://ranking.rakuten.co.jp/daily/553785/


あと、スマホアプリにも考えているところがあります。
アルパカ兄さん。

アルパカ兄さんにえさをあげて育てていくゲームです。
やったことある人はわかると思いますが、成長するアルパカ兄さんが
ひたすらグロいんですね。

これ、appstoreの上位にいちゃダメなやつですよ。。


■現代人が一周してる

これらを見て、思うのは、10年前に、こういうのがヒットするって誰が思ったんだろう
ということです。

特にガチャガチャなんて僕が昔やってた頃は
100円でガンダムが2個入ってる、いわゆる子供向けのキャラクターなんですよね。

そうすると、普通にいけば、子供向けのアンパンマンのガチャガチャをひたすら
作ってればいいわけですね。

なのにそういった路線とはちょっと違うものがヒットしている。

そこには、現代人の感覚が一周して、普通じゃなくなってきてる、というのがあるのではと考えています。

高度経済成長のときにあった、マイカー、マイホームを持つことが夢、とか
ブランド品で固めたらかっこいいとか、そういう感覚じゃなくなってきると思います。

時代とともに、人の感覚も変わっていくんだと思いますけど、
ベクトルのずれた感情が共存できるようになってきているようになったと思います。
例えばブサカワとかブサイクなのにかわいいという非常にアンバランスな感情だったりします。

日本には、モノがあふれていて、なんとなく毎日過ごせるくらい豊かな国になって、
きっと普通のものでヒットさせることは難しいんじゃないかと思っています。
喜怒哀楽というような単純な感情ではない、感情がヒットを生んでいるのかなーと。


■過去のテッパンの"焼き増し"に感動はない

そんな現代人が変わってきている中で、
過去、こんなストーリーのドラマが流行ったから、とか
こんなモノが売れたからそのマイナーチェンジのリニューアル、とか。

そういうのに、もう誰も食いつかないんですよね。
そんな焼き増しは飽きてるんですよ(きっと)

だからテッパンのモデルが通用しなくなってきている。
初めてあった女性とけんかするんだけどすったんもんだしてつき合うとか、
かわいいだけのアイドルが歌って踊るとか。

もう、そういう茶番みたいなのに飽きたんじゃないですかね。
そのくらい現代人の感覚や欲求は高いところにあるのではないでしょうか。

きっとこの流れはこれからもずっとそうなんじゃないかなーと思います。

■自分が好きなものを信じて作ることが大事

その中で、僕が思うことは、

「自分が好きなものを信じて、信じ抜いて、一生懸命つくること」

なんじゃないかなと感じています。


うまくいったものは必ず努力があります。
というより、もはやそれは努力ではなくて、情熱というか愛というか
そんなかけがえのないものが注がれているような、そんな気がします。

僕がイチローのコラムを見ていて、おもわず書き留めたことば。

努力をすれば報われると思っているなら残念だ。本人が努力だと認識しているような努力ではなく、第三者が見ていると努力に見えるが本人にとって全くそうでない状態が重要だ。 」

まさにこういう状態から作り出されたものに
人は心うたれて、感動するんだろうなーと思います。


生涯捧げてもいいと思うほど好きなことに出会うことも難しいですが、
それに向き合って、ひたすら信じて信じ抜いて出来上がったものにヒットがあるんだろうなーと思いました。