今日はうちの子達のお話です
我が家には9年前に譲渡された、れい子さんという
保護犬がいました。推定5ー6−7−8歳
つまりは何歳だか分からない大人の犬でしたが
穏やかで優しい性格でした。
捨てられてセンターから保護団体に引き出され、
いろいろ苦労を経験したあげくに我が家に来てくれたのです。
さあ、これからは飼い犬として思いっきり甘えるぞと
張り切っていた頃の映像です。
ところがその数ヶ月後、ある日突然に友人が拾った子猫を
持ち込まれどうなるかと思いましたが、
れい子さんはすんなり受け入れてくれて
すぐに二匹は仲良くなりました。
吉の助(キチのすけ)と名付けた子猫は、れい子さんを母と慕い
その日からビッタリとくっついて離れなくなったのです。
寝ても起きてもご飯の時も一緒、まるで体の一部のよう
れい子さんにすればかなりうるさかったと思いますが、
決して嫌がらず常に優しく見守ってくれました。
それから2年後、またも子猫を拾ってしまい、今度の子は
まったくの野良出身なので、れい子さんに対しては
シャーシャーフーフー、すごい攻撃を仕掛けます。
それでもじっと大人の対応で、「私はここにいません」と
動かずにいてくれたから、子猫(つみれ)も安心したのか
1ヶ月ほどで心を開いたのでした。
その後は2匹でれい子さんに纏わりつくありさま
まるで保母さんで、片時もプライバシーがない生活が気の毒で
なるべく長く散歩に出るようにしました。
でもちょっとトロいイメージのれい子さんは、散歩でも
子犬達にくっつかれます。
若干困り顔でもなんとか我慢、お付き合いを大切にする
れい子さん、大人ですから。
この後はさすがに勘忍袋の尾が切れて、ちょっと
怒りましたが
家に帰ればまたこのくっつかれよう
種類も生まれも育ちも関係なく、ためらいもなくみんなが
くっつく姿は、見ているこちらは楽しくて
幸せな気持ちに包まれたものでした。
でもれい子さんとしては
「ああ、うるさい、たまには一人になりたい」
きっとそう願っていたことでしょう。
もらわれた時は、一匹で思い切り飼い主に甘えられると
考えていたのに、話が違うんじゃないの?
と不満だったことでしょう。
それでも優しい保護者の姿を貫いたまま、れい子さんは
11月に天国に旅立って行きました。
最後までくっついていた甘えん坊のキチ
今はくっつく場所を失って、しかたなく私にくっついています
寂しいのはみんな一緒
れい子さんは大きな存在でした。
猫たちと三位一体だったので、キチとつみれを抱くと
なんだかれい子さんも膝に上にいるような気になり
胸が一杯になってしまいます。
誰をもくっつかせ安心させてくれたれい子さん
でも本当は保母さんではなく、猫達と同じように抱っこされて
甘えたかったんじゃないかなあと、今になって思います。
猫達の世話をすっかり任せてしまった挙句に
重たいから足が弱るまでは抱いたことがなかった
生前に私ももっともっとれい子さんとくっついておけば
良かったのにと悔やむ今日この頃
今はただあのぬくもりが恋しいです。