2024年6月の第二定例会において会派で行った一般質問について掲載します。

正式な議事録は区議会HPから後日ご覧になれます。

 

~区長の基本姿勢(災害対策)について~

 

  災害対策について

 

能登半島地震から5か月が経過しました。

石川県内ではこれまでに災害関連死を含めた死者が260名に上のぼり、未だ3名の方が行方不明となっております。 

改めてお亡くなりになられた方々にご冥福をお祈り申し上げますと共に、被災された方々にお見舞い申し上げます。 

 

被災地でも復旧に向けて様々な取り組みが行われているものの、輪島朝市の大規模火災で壊滅的な被害が出た現場は震災時から時間が止まったかのように手が付けられておらず、また一部地域では依然として断水などが解消されず、生活再建の見通しが立たない地域が多数存在しています。 

 

倒壊建物の公費解体については5月26日時点で1万5614棟の申請が出ているものの、解体、撤去が完了したのは346棟とわずか2%にとどまっているのが実情です。 

原因としては所有者の同意の問題や所有者が特定できないなどの課題が挙げられております。土地や建物の相続手続きをせずに、複数の相続人全員の了承を取らなければならない等が遅れにつながっているといわれております。 

行政側の課題として、輪島市の話では公費解体を進めるうえで、経験のない職員が対応していることも一つの要因であるとの事です。 

公費解体制度を適用するような災害は毎年起きるようなものではなく、職員が今までの経験で対応できる規模を遥かに超えるような災害対応をどの様に進めていくかは、実際に災害対処を経験していないと、どの事務を優先すべきかを判断することはなかなか困難であるとの声もあります。 

区としてもこの間、要請に基づき保健師の派遣をはじめ、清掃業務や罹災証明書の発行事務などに多くの職員を派遣してこられました。 

派遣された職員の皆様は実際に深刻な被災地の現状を目の当たりにし、現場で様々な対応をされてきた経験を、区で災害が起こった際にどのように活用するか、危機管理部門だけでなく、全庁を挙げてこの経験を活かす取り組みを派遣された職員を中心に進めて頂きたいと考えます。また、公費解体など大規模災害発生時に区だけでは迅速な対応が困難な業務については、他自治体などからの応援を受け入れる為の体制づくりも準備していかなくてはなりません。改めて能登半島地震を受けて、区民の生命と財産を守り、早期復旧復興を確実に進めていくために、災害復旧復興対策に向けた区長のご所見をお伺いいたします。

 

  災害情報リテラシーについて

 

能登半島地震発生後、インターネット上で多数のデマが流れました。 

中には「何市何町息子が挟まって動けない。頼みの綱がXしかない、助けて」など住所を載せた嘘の救助要請をSNSに投稿し、実際に消防警察が出場する事態も多数発生しました。 

デマの救助要請によって本当に救助を求めている人の下に行くことが遅れる可能性がある等、デマ情報の拡散は非常に悪質です。 

このようにデマが広がる背景には、SNSの表示回数を増やしそこからの広告収入を得るインプレッション稼ぎが要因の一つであると考えます。 

能登半島地震の際のSNS投稿を分析すると実際の救助要請は数十件だったものの、その投稿が14万回拡散されたケースも見られ、情報をいち早く拡散する手段としてとしてはスマホが普及した今の時代の新たなツールとなる一方、その情報の正確性を知ることも必要となります。区内で災害が発生した際、様々な方々が情報をSNSに投稿すされる事が予測されますが、例えば河川の氾濫情報や避難所開設情報などその情報が正しいのか、区の公式にリリースした情報からでないと、情報の質を担保することは困難であると考えます。

区も日ごろから様々な情報を発信していますが、平常時にデマによる混乱を回避するため、どのような広報に努めているか、また災害発生時に正しい情報を周知するためにどのような取り組みを進められるのか、ご所見をお伺いいたします。

 

 

  答弁

 

●副区長

災害対策について。

 区は、能登半島地震に際し、国や都の要請を受けて、被災自治体に避難所における健康観察、被災した家屋の公費解体の調整、罹災証明書発行等の業務にあたる、専門知識や実務経験のある職員を派遣しました。
派遣職員からは、現地の職員自身の多くが被災し、人的体制が不足する中、全国からの応援職員の協力を得て何とか日々の業務を行っていたなど、被災地の実情について報告を受けています。改めて、練馬区が被災自治体となった時に備え、国・都による対口支援の受入れや協定団体との連携など受援態勢を、平時からしっかりと構築しておくことが重要であると実感しました。
 今年度、令和5年度に修正した「地域防災計画」に基づき、「業務継続計画」を改定します。

都の新たな被害想定を踏まえ、非常時優先業務を円滑に実施できるよう、受援態勢の整備と生活再建支援業務等の充実に向けた取組を進めます。
 区では、緊急輸送、医療、福祉、衣食住など多岐にわたり、これまで民間事業者やNPO法人など245団体と災害協定を締結しています。 協定の実効性を確保するため、協定団体と連携し、合同訓練を定期的に実施していきます。

 今後、派遣職員による報告会の実施など被災地での経験を全庁的に共有できる機会を設けるとともに、能登半島地震の被害状況や事例を踏まえ、生活再建支援業務等の流れやマニュアルの見直しを行っていきます。
引き続き、訓練等様々な機会を通じて、災害対応力の更なる強化に取り組んでまいります。

 

●危機管理室長

災害時の情報発信について。

能登半島地震において、SNS上で被災者を装い救助を求めるデマが拡散され、被災者の不安をあおり、救助活動等に支障を来していると報道されていました。
 災害時に、区民が正確な情報を速やかに入手できる環境を整えることは重要です。

区では、避難拠点の開設状況や物資の配給状況などについて、ホームページ、ねりま情報メール、SNSなどを組み合わせて発信することとしています。
 これまでも区民の皆さまには、真偽がはっきりしない情報に振り回されることがないよう、災害時には区をはじめ行政からの正しい情報を入手し、冷静な行動を取ることについて、区報や区ホームページ等を通じて呼びかけてきました。

今年度、防災の日に合わせて、エックスやライン等区公式SNSを活用した呼びかけを行い、防災フェスタ等様々な機会も活用し、周知啓発に取り組んでまいります。

 今年度、全面改訂する「防災の手引」において、注意喚起する記載を充実し、来年度、全戸配布します。
また、災害時において不確かな情報や偽りの情報の流布を防いでいくことも欠かせません。区民の不安を煽るような行動を行わないよう啓発に努めてまいります。