令和2年第一定例会での会派の一般質問を掲載します。

(正確な議事録は区議会HPからご覧ください)

 

 

以下、令和2年度当初予算についての質問と答弁です。

 

 

内閣府から公表された1月の例経済報告では、我が国の景気状況については、輸出が引き続き弱むなかで、製造業を中心に弱さが一段と増しているものの、緩やかに回復している。とされています。

海外情勢をみると中国経済の先行き、英国のEU離脱、アメリカと中東地域を巡る情勢等いつ国内財政に影響を及ぼすかわからない緊張感ある情勢が続いており、加えて近年では気候変動の影響による台風や風水害、中国武漢市から発生したとされているコロナウィルスなど突発的な被害が、国内経済に大きな影響を及ぼすことも危惧されています。

そのようななか、今定例会で上程された令和二年度当初予算等は一般会計予算2,826億円と示され、歳入面としては特別区民税が昨年比約10億円増額とされ、病院の建て替え計画等もあり、過去最大の予算規模とされております。

しかしながら、歳出面としては社会保障に関わる費用負担、保育所に関わる費用など、義務的経費が年々増加しており、学校施設を中心とした公共施設の改修改築などの投資的予算も引き続き増加していく傾向にあります。

将来的な区財政としては、生産年齢人口の推移が確実に減少していくのに合わせて、住民税収入が減少し、ふるさと納税制度をはじめとした、国が東京を狙い撃ちとした、税制改正の影響は引き続き、拡大していくことが想定されます。

この難しい財政状況と社会状況のなか区長は、将来の持続可能な財政の確保をどのように考え、令和2年度予算を編成されたのか、ご所見をお聞かせください。

 

今回の当初予算においても、枠配分予算においてゼロシーリングを徹底し、事業の必要性や効果の検証の上、執行実績に基づくスクラップ&ビルドを徹底した予算編成とされていますが、本予算としては財政調整交付金が前年比マイナス22億12万9千円とマイナス2.6%と4年ぶりのマイナスとなってまいりました。

要因としては、消費税清算基準の見直しなどの国の税制改正の影響が大きいものと捉えていますが、引き続き東京を狙い撃ちとした国の税制改正のあり方については、影響が大きくなっていくことが想定され、今後の財政調整交付金への影響も拡大されることが予測され、合わせて基金の取り崩し額も比例して影響が拡大していくのではないでしょうか。

区は今後の財政調整交付金の推移と基金のあり方についてどのようなご所見をお持ちなのか、ご所見をかお聞かせください。

この項の最後に、先月1月20日に開かれた、2020年度都区財政調整協議についてお伺いいたします。
都区財政調整交付金については、特別区間の均衡を保つために財源調整を行い、必要な財源を担保する制度であり、その算定根拠でもある、基準財政需要額については、各特別区が標準的な行政を賄うのに必要な経費について、国庫支出金等の特定財源を充てる分を除いた、一般財源で対応すべき額を算出するものとされています。

しかしながら、先月開催された、都区財政調整協議においては、運営実態がないため需要額としても想定が難しく、23区としては標準的ではない、児童相談所の先行設置区に関わる経費が、需要額の算定根拠として、議論がされ、これまで長きにわたり都区間の懸案とされてきた、財調配分の割合が55.1%対44.9%と0.1%の異例の見直しがされたようであります。
 東京都としては、児童相談所の設置に関わる算定ではなく、特例的な対応とされているようでありますが、この異例な見直しは、今後の都区間における、財調協議のあり方、交付金のあり方に大きな影響を及ぼすのではないかと懸念されます。

区は今回の財調協議の結果をどのように捉えているでしょうか。ご所見をお伺いいたします。

 

 

 

===答弁===

 

◆当初予算について(区長)

第二次ビジョンに定めるリーディングプロジェクトやアクションプラン事業の着実な推進を最優先に編成。

予算額は、2.827億円、昨年度比114億円の増で、うち72億円は、子育て、福祉、教育関連施策を充実するものです。

 昨年の世界都市農業サミットの成果を活かして今回参加した5都市との結びつきをより強固にし、京都市、名古屋市、川崎市など国内参加都市との新たなネットワークを構築します。また、東京あおば農業協働組合や農業者の皆様とともに、流通・販路の拡大、福祉・教育との連携など、新たな都市農業振興施策にも取り組みます。

 

(副区長)

練馬区では、人口の増加と景気の緩やかな回復に伴い、当面は住民税などの伸びが期待できますが、長期的には、いずれ確実に生じる生産年齢人口の減少による減収が見込まれています。また、法人住民税の一部国税化などの税制改正による減収も拡大しています。

加えて、少子高齢化の進行に伴う社会保障経費の増、老朽施設の維持更新、都市インフラの整備の遅れへの対応など膨大な財政需要を抱えており、今後の区財政を取り巻く状況は更に厳しさを増していくと見込んでいます。 

 こうした中、区民サービスの向上と持続可能な行政運営を実現するため昨年3月、区の新たな総合計画である『第2次みどりの風吹くまちビジョン』を策定いたしました。

 令和2年度予算案は、第2次ビジョンに基づくリーディングプロジェクト等の着実な実施を最優先にするとともに、景気の動向や税制改正の影響等を適切に見通して、持続可能な財政運営に配慮して編成しました。

 今後も、民間活力を活用した効果的・効率的な事業執行、事務事業の不断の見直し、自主財源の拡充、起債の活用、基金の計画的な積立、国・都の特定財源の確保等に努め、財政の安定運営に取り組んで参ります。

 財政調整交付金については、平成26年度の法人住民税の一部国税化により、区は既に単年度で約50億円の減収となっており、昨年10月の地方法人課税の見直しにより今後さらに約40億円の減収となる見込みです。これまでは景気回復に伴う増収が続いてきましたが、来年度は景気の落ち込みの影響等を受け、法人住民税は大きく減少する見通しであり、今後、財政調整交付金の大きな回復は見込めない状況です。

 基金については、これまで計画的な積立に取り組んできた結果、財政調整基金は目標の400億円を達成するなど財政基盤は確実に強化されています。しかしながら、今後の更なる財政需要の増加や、税制改正による減収の拡大等に備えるため、目標に達していない施設整備基金などを中心に更なる積み増しを検討する。

 

◆都区財政調整について(企画部長)

 今回の都区財政調整の協議において、児童相談所設置関連経費については、実績に基づき加算する方式により需要額算定されましたが、0.1%の配分割合の変更については都区の見解が分かれています。都は、今回はあくまでも「児童相談所の運営に関する都区の連携・強化を一層円滑に進めて行く観点から特例的な対応」であり、決算が出ていない以上、合理的な需要額の検証は出来ないという立場を一貫して崩していません。一方区側は、「変更の規模や考え方も区側の主張とは依然として大きな乖離があるものの、都のぎりぎりの判断として受け入れた」としており、今回の財調上の取り扱いには大きな課題があると考えています。

 また、「令和4年度に行う財調協議で今回の特例対応の0.1%分も含めて配分割合の在り方を議論する」ことになっており、今後の見通しは不透明。

 区としては、練馬区が独自に開始する都区共同モデルによる児童相談体制の運営関連経費についても適切に財源措置されるよう、引き続き取り組んでいく。