こんにちは!たっくです!

 


寒い日々が続いていますね!



そのため暖房器具を使用しますが、


そこで必要なのが乾燥対策ですよね!



たっく宅では、加湿器を使用しており、


湿度は50%ほどで保たれています。

 

 



ただ、たっくが働いている施設は、

 

めっちゃ乾燥しているんですよ!

 




たっくの職場は、


常に暖房暖かい環境となっております。




でも、


乾燥している感じがするし、


手がすぐにカサカサになります…

 

 


高齢福祉施設(5施設)を対象にした研究では、


温度は全ての施設が適温で管理されていました。

 



しかし湿度に関しては、

 

全ての施設が基準値以下

 

であったことが報告されています。

 



5施設ともに対策は行なっているようですが、


それでも基準値以下ということは、


管理がかなり難しいということなんですかね…

 



では、

 

高齢者にとって乾燥した環境にいると、


どのような影響があるのでしょうか?

 



調べてみると、

 

転倒リスクに関連する

 

こともわかりました!

 



確かに臨床経験上、

 

こんな場面で転倒しそうだな...

 

と思った場面もあります!

 


 


そのため今回は、


乾燥による影響や臨床経験上のお話


を記述させていただきます。

 

 

 

目次

・そもそもなぜ乾燥するの?

・高齢者が乾燥する要因とは?

・乾燥によって転倒が増加する!?

・乾燥対策

・おわりに

 

 

  そもそもなぜ乾燥するのか

 

・そもそも乾燥とは

・水蒸気量が減少するとどういった現象が起こるか

・どれくらいの湿度が適切なの

 

 



乾燥とは、湿度が低下することで発生します。

 


そのため、湿度が低下したということは、


空気中の水蒸気の量が低下したということになります。

 



冬になると、


空気中の水蒸気量がどうなるかご存知でしょうか?

 



実は冬場になると、室内外共に、


空気中の水蒸気の量が減少するのです。

 

 


また室内では、


寒さを凌ぐために暖房機器を使用しますよね。

 



そのため、室内の温度が上昇しますが、


そうなると空気中に確保できる水蒸気の量が増加するのです。

 




するとどういった現象が起こるか?

 



室内の水蒸気の量は低下しているのに、


水蒸気を確保できる量が増加します。

 


そのため、


どんどん水蒸気量の割合が少なくなってしまうんですね!

 


そのため人は、


「乾燥している」と感じるようです。

 

 


では、どれくらいの湿度が最適なのか?

 


最適湿度は40~60%が良いと言われています。

 


ちなみに介護現場での適切な湿度は


40~70%とされていますが、


冒頭でお話しした高齢者施設の研究では、


5施設すべて40%以下であることが報告されています。

 

 


それだけ冬場は乾燥しやすいことがわかりました。



では、なぜ高齢者は乾燥しやすいと言われているのでしょう?

 

 

 

 

  高齢者が乾燥する要因

 

結論、高齢者は、

 

皮脂や脂の分泌量が減少し

皮膚の角質の水分保持機能が低下

 

します。

 


結果、皮膚が乾燥しやすのです(老人性乾皮症)

 

 


また、乾燥により、皮膚の「痒み」を感じます。



「痒み」は、生活している上で非常に辛い


感じている方が多くいらっしゃいます。

 


日々高齢者の方たちと接させていただいていますが、

 


・痒くて夜眠れない

・寝ている時に掻いてしまうため 

 朝起きた時に皮膚が真っ赤になっている

・皮膚から出血している

 


などの訴えを多く聞きます。

 

 

乾燥は、

QOL低下の要因となっている可能性があります。



なるべく乾燥は避けたいですよね…

 

 


また乾燥は、


転倒リスクにつながる可能性があるのです!

 

それはなぜでしょうか...?

 

 

 

 

  乾燥によって転倒が増加する!?

 

乾燥は、手や体のみでなく、


踵にも影響を及ぼします

 


踵が乾燥することによって、

 

踵のひび割れ

痛みの発生

足底の感覚低下

 


などが起こる可能性があります。

 

 


その影響で、


歩く際に踵が痛い


踵が床に接地している感覚が乏しい


などの症状が出ることによって、



場合によっては転倒するリスクが発生するのです。

 

 


日本人は、


自宅内は靴下裸足で生活する方が多いですよね。

 



たっくもずっと裸足で生活していますが、


足底が乾燥していないため、


そこまで転倒するような感じはしません。

 

 


しかし、日々高齢者の方と関わる中で、


靴下や裸足で起立動作や歩行練習を行うと、

 

踵が乾燥している方は滑りやすいな

 

と思う場面を多々見かけます。

 


特に起立動作を行う際は、


手すりを持っていても、


踵が前方向に滑る


方を多く見かけます。

 

 


とある研究では、


足の疼痛や表皮剥離がある方が転倒した割合が多い


という研究結果もあります。

 

 


そのため、


踵の乾燥はなるべく対策をとる必要があります。



では、


どういった対策を行うべきなのでしょうか?

 

 

 

 

  乾燥対策

 

乾燥の要因は、


皮脂の減少により


皮膚内に水分を保持できなくなること


が要因です。




そのため、


なるべく水分が蒸発しないように対策が必要です。

 


・入浴時は、暑すぎるお湯を避ける


皮脂を取り除く力が強い洗浄剤を使用しない


・タオルで皮膚を擦りすぎない


・肌触りの良い服を着用する


・保湿剤を塗る


・加湿器を使用し、室内の湿度を上げる


・こまめに水分摂取を行う


・足浴+マッサージ

 


などが挙げられます。

 


また、


それでも乾燥肌が軽減しない・痒みが出現した場合は、



内服薬がありますので、


医師の指示に従って服用しましょう。

 

 

 

 

  おわりに

 

意外と見落としがちな「乾燥」ですが、


生活する上で注意が必要なことがわかりました!

 

また、高齢の方の住環境を検討する際に、


室温のみでなく


湿度も検討していくべきということを学びました。

 

 

今回もありがとうございました!

 

 

 

 

(参考文献・引用)

・金勲, 林基哉 他:高齢者施設における冬季の温度, 湿度, CO2濃度の実態調査および湿度管理に関する分析, Indoor Environment,Vol18, No2, pp77-87, 2015.

・”人が快適に感じる最適な湿度と温度は?湿度を快適に保つポイントや赤ちゃん・犬が快適に感じる湿度・温度をご紹介”. Daiohs オフィスサービスのダイオーズ, 2022/11/28. https://www.daiohs.co.jp/clean/airclean/article/archives/2663/#:~:text=一般的に快適といわれる湿度と温度&text=外気温が高くなり,性を示しています%E3%80%82. (参照2024/2/10)

・”2 室内空気の管理(空調設備)”. 東京都福祉保健局「社会福祉施設管理者のための環境衛生設備自主管理マニュアル」. https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kankyo/eisei/yomimono/shakaifukushishisetu/shakaifukushishisetu-manyuaru.html. (参照2024/2/10)

・”老人性乾皮症とは“. 健康長寿ネット, 2019/8/6. https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/hifushikkan/rojinseikampisho.html. (参照2024/2/11)

・姫野稔子 他:在宅後期高齢者の転倒予防に向けたフットケアに関する基礎的研究-足部の形態・機能と転倒経験及び立位バランスとの関連-, 日本看護研究学会雑誌, Vol.27, No4, 2004.