コロニアル改修工事 | リファインブログ

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北九州市で屋根板金工事をしている有限会社リファインです。
現場や日常を綴っています。

なんか急に寒くなりました。
インフルエンザも流行してるので体調管理に注意をしなければ・・・
 
今日は、コロニアル屋根改修について少し・・・
改修工事には大きく分けて3つの方法があります。

・塗装工事
10年程前までは主流でした。
安価ですが、耐久性(7~8年)に難有り ??????円/8年毎だとかえってランニングコストが掛かってしまう事もあります。
屋根勾配と回数によりますが、塗装により雨漏りを誘発する恐れがあることが認知された事、
コロニアルの下に貼ってある防水下地(ルーフィング)が劣化しているにも関わらず取替え出来ない。
等の理由で近年は減少傾向にあります。

*ルーフィング(縁の下の力持ち)見えませんが大変重要な役割を持っています。
野路板と屋根材を遮る絶縁テープのような存在、浸入した雨水や結露から野路板を保護。
意外と怖い結露・・・水割りを置いたコップの下は結露により水溜りができます。
これは、内外の温度差で生じる現象
暖房を入れた室内
サッシでは室内側のガラスに、屋根では屋根材の裏側に結露します。
そのような環境から屋根を守ってくれるボディーガードだが、年をとると敵の攻撃に対応できず・・・


・葺き替え工事
野路板が傷んでいる場合はコロニアル(カラーベスト)を撤去し下地の補修が必要
古いコロニアル(カラーベスト)にはアスベストが含まれている為、撤去処分には対策と相応の費用が掛かる。
葺き替え工事では、現在施工されている屋根材で強度(荷重)計算されている場合があるので、それ以上荷重のある屋根材で施工する場合、新築時のメーカー(工務店)に確認を・・・とは言えなるべく軽い屋根材をお勧めします。
再度コロニアルを施工する場合は、表面に紫外線に強いグラッサコートを採用した商品をお薦めしています。

表面はこのような状態だが
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剥がしてみると塗料や埃などで目詰まりを起こし雨水が浸入
黒いのがルーフィング 茶色が雨水浸入跡
ルーフィングのおかげでまだなんとか野路板はセーフ
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この部分(切妻屋根のケラバ)が一番傷みやすい
ケラバ板金の目詰まりにより捨て水切り部分を雨水が越えてしまいルーフィングの端部より野路板まで浸入
この現象は最初の工事で防止できるのだが・・・多くの業者は怠っている。
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このような状態になることも
ここまでくると破風板、垂木、軒天、野路板、雨樋まで取替えが必要
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・かぶせ工事(カバー工法)
現在、最も施工されている改修工法
材質は、金属系、窯業系、ファイバーグラスなど様々
屋根は、よく見える部分なので意匠性(見た目)は大事だが、リフォームに関して特にかぶせ工事では、既存のコロニアルは撤去しない為、荷重が大切な要素となる。
1坪当りの重量は、金属系15㎏ 窯業系70㎏ ファイバーグラス42㎏
いずれの材質を用いても気を付けなければならないのが、壁際(1F屋根と2F壁)の雨仕舞い
コーキングで納めようなんて以ての外・・・数年でアウト
現地の状況に応じて屋根面と壁面別々に水切りが必要となる事が多い。
強風や振動で屋根と壁が同じ動きをするとは限らないので屋根用、壁用と別々に製作し取り付けるようにした方が良い。

葺き替え、かぶせ工事にしても棟板金等の下地には、貫板を使うのが一般的だが腐食が早い。
タフモック等のハイブリット木の使用をお薦めします。

この3種類の改修工事でどれが我が家に良いかは、屋根形状、勾配、立地条件、下地の状態によりそれぞれ・・・・


同じ材料で調理しても料理人により差がでる料理
どうせなら美味しく頂きたい。
㈲リファイン