めがねは《視力》を《矯正》するためのもの。

だから《視力》を《矯正》できれば他のものでも構わないわけで、

他にコンタクトレンズがある。

この目的や機能の面から分析する方法を

「ファンクショナル・アプローチ」というそうです。



それはテレビの情熱大陸を見ていてその日の主人公である横田尚哉さんが使っているアプローチ方法でした。

形にとらわれると目的を見失うことがあります。

私はこの考え方にたどり着いた時、非常に大きな感銘をうけました。

普段仕事をしていて非効率な業務、

例えば休憩所で何となく話し合いが始まり何時間も経って成果も出せず、

それを日報で打ち合わせとして報告する。

あるいは、打ち合わせした内容をチームに反映するために、時間が会わない仲間に一人一人違う時間に同じ内容を一生懸命説明したり。



それらの行為はただ形式的に仕事を"こなしている""がんばっている"実感をしたいだけで生産的な行為とはいえません。



以前はこの疑問を会社にぶつけては、
屁理屈だ、とか面倒くさがっている人間がいう言い訳だ、などと

まったく理解してもらえなくて、

あるいは自分が間違っているのではないかと思わざるを得ない状況になりつつありました。

そこで出合った件の「ファンクショナル・アプローチ」に救われたのです。

自分は間違っていないのだと。

打ち合わせは時間を決め、

アジェンダを作り、

濃密な議論をするべきです。

そうすればその日の予定していた成果に近付けることが出来るでしょう。



打ち合わせた内容を展開するのであれば、

議事録などにまとめ、
メールなど誰にどの意図を持って伝えているのか明確に形を残して反映すれば良い。

そこで足りない部分に関して簡単に補足をすれば非常に効率的です。

私の所属している小さなコミュニティでは、

正しい事も間違っていると認識される場合があります。

だから時には正しい物差しではかる必要があり、この「ファンクショナル・アプローチ」は

私にとって、決してブレる事のない強力な指針となったのです。

全て合理的である必要はないと思いますがそれぞれ違うプロジェクトを複数抱えている以上は出来るだけ効率良く進めたいものです。



そしてこの考えは自分の人生においても強力な指針となっています。

みなさんはちゃんと"本質"を見ていますか?


ビッグ坊や=minority group in my corporate
前回の客列の流れにみる渋滞現象ついて に引き続き、

今回も店舗に並ぶ客列を考えてみたいと思います。

前回までは、

並ぶ行為を助長させる群衆心理と、

並んでからの流入の際に発生しうる障害の説明をしました。

それでは流入に対して、どの様な方法が適切かを検証してみましょう。



前回説明した障害を除去した方法をベースに考えていくと、

列は、

1.出来るだけ直線

2.出来るだけ平地

3.出来るだけ動線の空間が均一

となります。

さらに店内にスペースがあるなど流入の量を限定されなければ、

入口の幅におさまる列で最大限並べる、

ということも重要です。

ただし、流入スピードの最大値のように、一番数値の小さい、

このケースでいうところの列の中で最小値の幅員にあわせなければなりません。

いくら一部を広くしても通路に狭い部分があれば、

"ボトルネック"になってしまいます。

砂時計をイメージしてもらえば良いかと思いますが一か所狭い場所があれば、

そこが基本の流入量を決定付けることになります。

従って、

「列が1列なのに入口が広い」

「4列で並べて入口は1名分の幅」

等のやり方は、

店舗への短時間の流入という目標に対して最大限の努力をしていないことになります。

ただし多くのお客様を並ばせるという目的においては、

その限りではないことを付け加えておきます。

本来の目的は店内に入るために並ぶのであって、

ただ並ばせていたずらにお客様を抱え込むことは本来の目的ではない、

と考えるので今回は流入スピードの確保を優先します。



さて、ここからが本題。

10m四方のスペースに客列を並べる場合、最良の方法は?

大抵の場合、列を折り返して蛇行させていることが多いかと思います。

一人分の横幅を1mとして縦を50cmとした場合、

1列×20人×10折り返し=200名となります。

しかし先ほどの定義に照らし合わせた場合、

出来るだけ直線ということがあるため、

10列×20人×1折り返し=200人

となります。

では並ぶ人数は一緒でも実際流入するスピードはどちらが早いでしょうか?

入口の狭い場合でも折り返しが9か所ある分、

圧迫感により減速が起こり、折り返し部分では曲がり方に個体差が見られます。

一人が遅ければそれが速度の最大値になるため、

結果、流入スピードは遅くなります。

ただ、横を10列で並べてしまった場合"誰が先頭か"わからなくなります。

何かを順番に購入する際はこの辺は重要になってきます。

これこそがこの本質的な問題、つまり、並ばせる側と並ぶ側で、

最良の動線が異なるということなのです。

それは達成したい目標の希少価値によって、

我慢して並ぶ時間や労力などのコストが変わるため、

提供する物や数量に依存されるということを意味します。

この相互による"トレードオフ"を分析し、実施するのがプランナーの役割となるのです。



客列における安全性と利益性。

この2つが最大値を示す事はありません。

この2つの「落としどころ」がどこにあるかで、

その企業のスタンスやお客様に対する価値の位置付けが見えてくることでしょう。


ビッグ坊や≠advertising agency
前回の「群衆心理について」   では

店舗に並ぶお客様の心理を自分なりに考えてみましたが、

今回は「客列の流れについて」考えてみたいと思います。



客列とはおよそ同じ目的を達成しようとする集団がその順番を確定させ、

その達成をスムーズに行うための形態をいいます。



お客様は列が動き出すと当然目的の達成をめざして前の方に続いて動き出します。

しかしこの一人一人には体格などの身体的な差や持ち物などの障害により動くスピードには個体差があります。

水道の蛇口から出る水の様に細かい粒子が均等に移動するのとは違って思った通りの流入を実現するのは容易なことではありません。



このことは車の渋滞とよく似ています。

ある1名がスピードを一瞬緩めるだけで数百人うしろでは完全な停止が起こります。

反対に1名がスピードを早めても前がいるので早く進む事ができません。



従って思い通りの流入を実現させるには一定のスピードで動き続けることが肝要になります。

このスピードの最大値は"全員が運動可能な速さ"になりますから大抵の場合、

"自足歩行が可能な人のなかで一番遅い方のスピード"が基本となります。

通常は時速4キロ程度かと思いますが、

子供やお年寄りなどもいるので時速2.5キロ~3キロ程度でしょうか。

車椅子や杖などの補助器具を使用している方は別の入口や他の手段を用いて、

より安全な入店方法を用いることが多いため対象外とします。

運営上このあたりがトレードオフのポイントとして扱われることが多いと思われます。



そしてこのスピードに限り無く近付けることが、

そのセクション案内員のミッションとなります。

そのためには常に立ち止まらないよう注意喚起を促すことが必要になりますが、

それが完璧に遂行したとしても「限り無く近付けた」ことにはなりません。

それは気付かぬ障害物があるからなのです。



目に見える障害は事前に取り除いたり、

そのエリアを予め並べない様にするなど対応は容易です。

しかし気付かぬ障害は実施していく中で感じる事が多く事前に感じ取ることは困難です。



たとえば、列の通る道にほんのわずかな傾斜がある場合。

無意識に歩幅が短くなりその区間は歩数が増えることになります。

それでも足の回転速度は変わらないので、

結果、歩を進める効率が悪くなります。



また、極端に環境が変化する場合。

例えば遮へい物や照明などにより、急に暗くなったり、

壁などの障害物が多くあり、圧迫感を与えてしまう場合。

これらのことがあると人は無意識のうちに状況を把握するべく運動を弱めます。



実はこれも車の渋滞にあてはまります。

ゆるやかな上り坂になった際に速度が落ちてしまっている「坂道渋滞」や、

事故もおきていないのに、トンネルで渋滞が発生する「トンネル渋滞」など。

これらは、いわゆる現象に近いものなので予測は出来ても防ぐ事は難しいのです。


現実的には「その場所の利用を避ける」ことがこの障害をクリアにする近道となります。

従って実施をするうえで事前の動線計画が非常に重要となってくるわけです。



いかがでしょうか?

今回は漠然としたイメージだけでなく少々具体的な例を挙げてご説明しました。

次回は上記をもとにした客列の形成方法について

普段みている行列は本当に合理的なのか?
誰のために必要で何が目的なのか?

を考えてみます。
みなさんには少し意外な結果がでるかもしれません。


ビッグ坊や=段取八割