着物…矢鱈縞の小紋

帯…桜に朧月

根付…扇


桜の開花宣言も間近、本日は「花宴」の取り合わせ。

紅地に遠山桜の新しい長襦袢を使いたかったので、裏が派手になる分、表は思い切り地味に拵える。

桃色に金の矢羽根の帯締めを使ったら、何だか昭和な色使いになってしまったので、女郎花色の無地冠組に。


源氏物語で自分がなりたいならどの女君かと問われれば、「花宴」に出てくる朧月夜の君一択です。

右大臣家に生まれて蝶よ花よと育てられ、実質的な夫は最高権力者である朱雀帝、恋人は当代一の色男で皇子でもある源氏の君、宮仕えの女性としてはトップである尚侍としてキャリアを極め、老後は出家して静かな生活…なんて、現代女性の夢じゃないでしょうか。

「源氏と流した浮き名が原因で女御になれなかったのが不幸」という解釈もあるようですが、家の繁栄の一助となるより個人の幸せを取ったとも言えるのでは。

六条御息所と並んで、男や周囲の為に自分を殺すことなく生きた女性の2トップ。

友達にはなれない気がしますが、自分がなるなら朧月夜がいいです・笑


朝から雨なので、今日こそは忘れずに雨支度。

慶弔両用で使えるように長年探した、紫地に芝文様の雨コートです。