先日、公共の場で、ババァ1がババァ2に因縁をつけてきた。ババァ2は私。普段なら相手にしないし、「今日は頭のおかしい人に当たったな」で終わる。
ところが、その日は違って、このまま黙っていたら示しがつかないと、ババァ2切れ返す。公共の場で、ババァ同士の罵り合い。これぞ地獄絵図。

人生を振り返っても、この手の喧嘩はほとんど記憶にない。激しい夫婦喧嘩はあったし、痴情のもつれも多々(笑) しかし、赤の他人と怒鳴り合う経験はそうそうない。そこへ、ババァ3が現れた。(まぁまぁ。この人、ちょっとおかしい人みたいだから。)肩をぽんぽん。普段の私なら、ババァ3の役をやりたがるのだけど今回は、ババァ2。
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基本、気が短いし、三代江戸っ子てぇのもあって、とうとう自分の化けの皮が剥がれたかと思ったが、どうも違うらしい。話の通じない相手が明らかに増えている。「この星回りだから。」「このカードにはこういう意味があって。」そんな説明が、一切通用しない、もっと手前のところ。
セッションでは、主観はもちろん入れないけれど、「いいから一回聞けや」そんな温度感が増えている。キャラが変わったわけではなく、仕事のほうが変わってきているよう。
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この話には続きがあって、ババァ3の仲裁が入ったあとも、ババァ1はずっとババァ2を睨んでいた。だからババァ2も睨み返した。地獄絵図、再燃。しかし、そのときババァ1の目の奥に、妙な怯えが見えた。怒りではなく、恐怖。その瞬間に何かが切り替わった。「さっきは言い過ぎた。悪かったね。」そう言うと、鬼の形相だったババァ1が、パァ~ッと急に少女みたいな顔つきになった。「んーん、いいの。」
世界線が変わる音がした。
数分前まで怒鳴り合っていたババァ達に温かなラポールが芽生えた。人間という生き物は、本当に面倒くさい。けれど面白い。さっきまで何かに取り憑かれていたような顔が、すっかり別人だ。
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ケモノだらけの世界になっていく。
今のうちに、自分の正体を知っておくように。
怨念を解消していくように。
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もう何年も前から、御大はそう伝えてくれてきた。当時は、どこか概念として聞いていたが、その言葉がどんどん現実味を帯びてきている。人は、正論や美しい言葉だけでは変わらない。本音がぶつかったあとにそれは起きる。怒りの奥にある恐怖や攻撃の奥にある孤独。そこへ触れられた瞬間、人はようやく鎧を脱ぐことがある。もちろん、そうならないこともある。だから、人と向き合うことは難しい。
振り返れば、とんでもない英才教育を受けてきたのだと思う。教科書には載っていないし、誰も教えてくれない。人の「ケモノ」と向き合う方法を、何年もかけて叩き込んでくれている。もちろん座学では終わらず、実践で覚える。今回は、わたしの覚悟を試されるそんな一コマだったのかもしれない。まだまだ修行は続く。油断せず、慢心せず。ババァ2。
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