想う力に託されて....

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東日本大震災で被災した一人の女子高生にフォーカスしたドキュメンタリー映画を観てきました。
過剰な演出はなく、被災後の日常をワンカットで撮っているものです。
報道で知り得た事実を映画で詳細に振り返る…という記録的なものではなく、
観る側の感受性が問われる作品でした。

自主上映作品です。
内容については、是非観に行って感じて頂きたいです⇒うたごころ詳細
感想は敢えて書かずにおきます。

今回心に残ったのは監督(榛葉 健氏)の挨拶です。
テレビ番組プロデューサーでもある榛葉氏だからこそ発信できると感じるものでした。

テレビは短い時間でできるだけわかりやすく伝えることが大切にされています。
それに対し、この映画はどういうスタンスで作ったかが語られました。

被災地に何度も足を運ぶ中で分かりやすく伝えるほど現実感が
失われるという矛盾を感じられたそうです。

悲しい場面で悲しい音楽を
悔しい場面でそれらしい演出を
懇切丁寧にナレーションを
また、最近のTVではやたらと字幕で説明書きの挿入をほどこされる。
…など、一度に多くの人に観てもらうという点では良いのかもしれない。

ただ、それをすることで被災地の現実感が失われるなら、その伝え方に限界を感じたとのこと。
映画にするにあたって大切にしたのは現地の方々の思い。
大変な苦難の中、生き抜こうをする姿をできるだけ手を加えることなく
ありのままを届けることで自由に感じてもらいたい。
…と見る側の感受性に託されたわけです。

過剰な演出を控えたこの作品を観ている途中で
私自身が、「これは何を問われているのか?」と時間をかけて考えた場面が2箇所ありました。
それについて、監督から丁寧に解説がありました。やはり感じさせる場面だったようです。

女子高生が丁寧に選んで発した言葉をどう受け取るか?
…なども観客の想う力に託されのです。
決してお涙頂戴の感動の嵐的な作品ではありませんが
心にひたひたと沁みるものがありました。

上映スケジュールはこちらです。

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