「アプリ依存症」とは、どんな状態のことを指すのか。

 

とにかく恋人を作らなきゃ、男性との縁を欠かさないでおかなきゃ、そんなふうに来る日も来る日もアプリに明け暮れ、次々に男性との出会いを求め、さらにはそこで危険に巻き込まれていること、と私の中では定義している。

 


でも、数をこなしたところで今の自分に見合った男性というのは大体同じような人間性であり、どれだけ数を当たっても、結果は同じになってしまう。

 

毎度酷い目に遭いながら、それでも次の縁を求めて走り回っているその姿は、「依存症」にしか見えない。

 

20~30代でもいないことはないが、40代になるとその傾向は顕著になってくる。

 

 

 

リカ(41:仮名)のパターン。

 

毎週のごとく、「こんな人と知り合って今度会うんですけど、どんな人ですか?上手くいきそうですか?見てください!」と尋ねてくる。

 

正直会ったこともない希薄な関係性を占っても、あまり意味がないと思う。

 

まったく見えないということはないけど、やっぱり自分の目で確かめる必要性はどうしてもあるし、それを通して私たち占い師もその相手のことを見る。

 


テレビの占い師を想像している人は、「あなたってこういう人ね!何年に結婚するわね!」みたいに断言するタイプの占いを求めてるんだと思う。でも占いにも色々種類がある、テレビのタイプは基本的に「命術」と言われるもの。

 

でもこれって、わりと当てずっぽう。

 

50%の確率で一か八か言ってるだけで、私もこのタイプを受けたことがあるけど、ほとんど当たったことはない。

 

 

私の使う占術は、「卜術」タイプ。

 

今この時の事象がなぜ起こったのか、そして今相手が何を考えているかを占うもの。

 

ちょっと先の未来も占えるけど、あくまで今の状態からの延長線上を見るだけ。

 

 

恋愛の悩みや、現実的な問題解決には一番合っていると思う占術だ。

 

 

でも、40代のアプリ依存症の女性たちは、どうも命術希望なのではないかと思う。

 

「この人と結婚できますか!?」と聞きたいんだろうなと感じる。

 

そんなこと、分からん。笑

 

多分命術の人でも、心の中では「分かんねーよ」と思ってるはず。

 

 

 

リカの話に戻ると、自分では躍起になって男性を探しているので、次こそはいいオトコなんじゃないか!?という期待が大きすぎて、まだ会ってもない相手に結婚まで夢見るという、非現実的な妄想を繰り広げている。

 

結婚は自分にとって安泰の象徴で、どうしてもしたいからこそ、自分を相手より低く見積もってしまい、安く演出してしまう。

この男の言う通りにすれば結婚が出来るはずだから、と知らず知らずのうちに、チョー安いオンナが出来上がっている。

 

リカも、2,3回会って相手が好意があるっぽい仕草をするだけで、「ああん!!好き!!」となって求められるままにすぐベッドイン。

そして、何回か関係を持ったら音信不通になる。

 

そんなことを繰り返していた。

 

相手が心の中で何を考えているかも全く見ようとせず、知る時間も持たず、表面的な言葉や態度にすぐ心を開き、股を開く。

 

それで結婚に繋がると、自分の幸せに繋がると信じてやまない。

 

 

「しあわせ」ってさ、そんなお手軽に手に入るモンですか?って聞きたい。

 

アプリでポチポチ~して、ちょろっと会って、ラブラブイチャイチャして、その先も50年そうしていられると?

 

1,2回失敗したら気づきそうなもんなのに、頭を使わないからずーっと同じことを繰り返している。

 

 

1週間に1回新しく会う人を見つけてくる時点で、まったく人のことを見ようとしていないのが分かる。

 

せめて1人に1か月くらいかけて欲しい。

 

メッセージだけでも分かることっていっぱいあるから。

 

やり取りし尽くして、今のところ不安要素はないかな?と一応の納得がいったところで、会うようにして欲しい。

 

そうしたら、そんなやり捨てされるようなことは減ると思うから。

 

そういう目的の男性は1か月も会わずに焦らす女性のこと好きじゃないだろうから、勝手にフェードアウトしてくれるよ。

 

 

そして、リカは肉体だけならまだしも、最後にはお金まで取られそうになった。

 

見た目のいい、威勢のいいタイプに惹かれやすく、その時も10歳も下の男性にノコノコ着いていった。

 

 

「年齢差があるから無理に決まってる」とは言わない。

でも、よくよく考えて欲しい。

 

10歳も下のイケメン青年が、なぜ自分に会いたい会いたいと迫ってくるかを。

 

 

その男性は、休日は忙しいから、仕事終わりに1時間会えないかといつも打診してきた。

 

私ならその時点で、「あ、なんかおかしい」と思う。というか、自分に休日を使えないような男って、最初から相手にされていないと分かりそうなもんだけど。

 

 

でも、リカはお構いなしに会いに行った。

 

そして2,3回会ったところで、投資用不動産の話を持ち掛けられた。

 

 

実は、リカはこの男性に会う前に私に一度依頼をしてきていて、「何か危ない雰囲気がする、リカさんの身体なのか、別のものを欲しているようだから、恋愛感情はないと思う、気を付けて」と伝えていた。

 

それを思い出してくれて、リカは契約を断って帰ってきたそうだ。

 

 

本当に忠告しておいて良かったと心から思った。

 

 

でも、結局リカはその後もアプリはやめなかった。

何人かの相談をその後もされたが、そのうち来なくなった。

 

 

アプリをやめられたのか、私の鑑定に飽きたのか、その後のことは分からない。


変な男にこれ以上引っかからないでいて欲しい、そう願っている。




「アプリ婚」も珍しくなくなってきた時代、全否定はしない。


でも、繰り返し同じところでドツボにハマっているなら、一度立ち止まってよく考えて欲しい。


相手を知ろうともしないで、表面だけの関係を続けると、いつか本当に危ない目に遭うよ。


心当たりのある人は、気をつけてね。