私の中のNO.1:2(ライブハウス) | 音楽しゃちょ『 K 』のブログ

私の中のNO.1:2(ライブハウス)

↓過去記事参照
『私の中のNO.1:探し続けたチャンジャ』
http://ameblo.jp/real117/entry-11139328403.html



現在、ライブハウスというモノは飽和状態なくらい出来ている。

私はキャパシティで以下のように分別している。

・400人以下キャパ:ライブハウス
・401~800人キャパ:小ホール
・801~2000人キャパ:中ホール
・2001人以上:大ホール

この分別はキャパだけでは計り知れないモノがあるのだが。

業界での実績制作において、役に立つモノである。

詳しくは割愛。

そのライブハウス規模の中で。

多くの時間を音楽業界で生きてきた私から見て、NO.1だと思えるライブハウス。

今はもうない。

無くなってなおも今。

ココを超えるライブハウスに未だ出逢った事がない。

それは。

『六本木Y2K』

ライブハウスという規模の範疇で欲しいスペック。

ありとあらゆる限界値まで到達していたライブハウスだった。

・駅から徒歩10秒
・綺麗な印象を一般客に与える空間
・キャパ最大450人
・スペース必要以上の音響設備(サブモニPA含む)
・スペース必要以上の照明設備
・自由な客席改造が可能な舞台装備
・多カメラのライブ録画システム
・関係者席設置可能
・2つに別れたトイレ付の楽屋
・楽屋から別出口のある搬入経路
・天井高とステージ高
・調理可能なドリンクカウンターと酒類の多さ

おおまかな点だけを抽出してもコレだけある。

細かい部分や人材を話せばさらに書ける。

メジャー系列で活動出来るアーティストも、スペックと使い勝手の良さで多く利用していた。

現存するライブハウスは多くあれど、どれもがY2Kの20%も満たせていないと判断している。

また逆もしかりで、アーティストレベルにもこのスペックを使いきれない活動帯域ばかりである。

アーティストにとって、ドコのライブハウスでやろうが正直変わりはない。

成長をして動員が伸びていく中、段階を経て進めば良い。

・10人→20人→30人→50人
・バンド企画
・ツーマン・スリーマン
・ワンマン
・ワンマンで400人では足りないね、ステップアップしようか(次段階)

実際はワンマンライブまで到達出来ないアーティストがほとんど。

つまりライブハウス規模で全て集約されてしまう。

ココ以上に伸びないのだ。

ただ。

ライブハウスにも上記のようにレベルがある。

最初から伸びた時にホームとして活用出来る土地柄とスペックがある場所でやるべきだと私は考える。

お客様が毎回移動するではなく、慣れた場所で応援出来るように。

「ココが一番良いよね」

と言って頂けるように。

気分や観念ではなく、スペックが揃ったホームがとても大切だ。

長く活用出来、お客様に格上感を味わって頂けるためにも。

六本木Y2Kには全て揃っていた。

『ココだ!』

私自らアーティスト活動をしていた時代。

多くのライブハウスを経験してきて、ようやく理想のライブハウスに出逢った。

Y2Kが出来たばかりの頃から出逢え、以来、ずっとホームとして活用していた。

アーティスト活動ダケでなく、内部、外部から様々な音楽業務を行っていた。

大元のエクスプロージョンワークスの会長にはとても可愛がって頂けたモノだった。

引退してからは、業務としてイベント制作としてずっと使用していた。

私は最初から最後の最後までY2Kに深く関わった人間の1人である。

今でも。

『自分がライブをやるのだったらドコでやりたい?』

こう聞かれれば。

「Y2Kしかないね」

即答で答える。

なお、CRUES NOVERも、Y2K以外でやらなかった。

オシャレでブランド欲旺盛なCRUES NOVERのお気に入りだ。

その感覚でもY2Kの価値が分かって頂けると思う。


「こーのくん、Y2Kは良いハコだろ? 僕が昔から理想としていた事を全てつぎ込んだハコなんだよ」

会長から食事の時に聞かせて頂いた言葉。

ニコニコととても楽しそうに話していた。

「私の知る限りでは1番ですよ」

即答した。

「えらい金かかったケドね、アハハ」

Y2Kの事を話す会長はとても嬉しそうだった。

Y2Kの事を書けばそれだけで100記事は書ける。

オモシロイ事も、良い事も、書けない事も、裏話も、そして思い出も。

私にとって、全てが大切なライブハウスだった。


そんなY2Kも数年前に閉店。

イベント制作を行っていたので、業務として素敵な会場を失う事は痛手であったが。

それ以上に、自らの想いからもショックであった。

また、日本のライブハウスといういちシーンになくてなならない存在と言えるスペックを持つ会場が無くなるという事にショックでもあった。

今の若いミュージシャンやお客様は『本物を知る機会が少ない』のだろうな。

そんな寂しさと危惧がある。


Y2K閉鎖の後。

私が六本木に行く事は激減した。

ある日。

「Y2Kのあった場所がもつ鍋屋さんになってるよっ!」

この電話を頂いた時。

全てに諦めがついたモノだった。

実は少しばかり、復帰する期待をしていたからだ。

そんな可能性もちょとだけあると思っていた。

以来。

旧Y2Kの前を通る度に。

「もったいないなあ~」

と個人的想いにふけるのだった。

そんな先日。

私の元へニュースが飛び込んで来た。



『FNNニュース転載』
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『東京・六本木のビルで爆発か 消防が出動し爆発音の確認にあたる』

東京・六本木のビルで14日夜、「爆発音がした」との通報があり、消防などが出動して爆発音の原因を調べている。
午後9時すぎ、港区六本木の六本木アーバンビルで、「爆発音があった」との通報があり、消防車16台が出動して、爆発音の確認にあたっている。
このビルは8階建てで、現在、出火はしていないという。
現場は3連休の中日ということで、多くの人でにぎわっていて、消防などが出火原因の特定を急いでいる。

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あら。

マジ?

Y2Kだけではなく今度はビルまでなくなっちゃうの?

あふう。

結果は現時点で知らないが、はしご車まで来るような大騒ぎだったらしい。

なんかさ。

多くの想いが破壊されるのて。

寂しいよね。

むーん。



Y2Kのようなライブハウス。

出来ないかな。

会長。

もう一度作りませんか?

リアルアーツ、制作で1番に手をあげますよ。

過去ずっとそうであったように。

ドコのライブハウスに行っても弊社はNO.1クライアントになります。

約束します。

私は約束は守ります。

復活しないかなあ。

「しゃちょはライブハウスを持たないのですか?」

うん。

私はライブハウスを持たない事を何年も宣言しています。

持たない事で。

多くの武器になる。

だからさ。

会長。

やりましょうよ。

わっふーい。