「ソフィー、がっこうへいく」(パット・ジトロー・ミラー) 

新しい環境、知らない人たち……。 

「友達なんていらない!」とかたくなになっていた女の子ソフィーが、小さなきっかけから心を開いていく成長物語です。

 

 

 

あらすじ

「学校なんて、全然好きになれない!」 今日から1年生になったソフィー。でも、初めての学校はやかましくて、知らない子ばかりで、彼女にとってはちっとも楽しくありません。

ソフィーの唯一の友達は、自分で育てたカボチャの「ボニー」と「バクスター」。 クラスメイトのスティーブンが話しかけてきても、彼には目もくれず、カボチャの友達とだけ過ごしていました。

「ずっと一緒」はできないから…… 冬が近づき、ソフィーはボニーとバクスターを庭の土に埋めてあげました。いつまでも一緒にいられないことを、幼いながらに悟っていたのです。

そんな寂しさを抱えていたある日、事件が起きます。 授業で描いた「大切なお友達(カボチャ)」の絵を、スティーブンと取り合いになり、真っ二つに破いてしまったのです。 悲しみと怒りで、ソフィーは誰とも口を利かなくなってしまいます。

届いたプレゼントと、パパの言葉 翌日、ソフィーの鞄には、スティーブンからの「ごめんなさい」が詰まっていました。 そこには、丁寧に修復された絵と、一袋のカボチャの種が。

「パパ、好きなものを一緒に好きになってくれる人は、いいお友達?」

 「うん、いい友達というのはそういうものだよ」

パパの言葉に背中を押されたソフィーは、スティーブンと一緒に「ある提案」を胸に、教室へと向かいます。

 

✨ この本の魅力ポイント

  • 「一人でも平気」という強がりと孤独 

   誰しも覚えがある「新しい環境への抵抗感」が、ソフィーの視点で繊細に描かれています。

  • カボチャが繋ぐ友情 

   カボチャを土に埋める(別れ)ことが、カボチャを育てる(新しい関係の始まり)へと繋がっていく構成が実に見事です。

  • 「友達になるまでの時間」 

   「すぐに仲良くなれなくても大丈夫」というラストのメッセージは、大人も子供もホッとさせてくれます。

感想

ソフィーが最後にスティーブンにささやく「いいお友達になるのって、ちょっと時間がかかることもあるのよね」という言葉が、とても深く心に残りました。

無理に友達を作るのではなく、「自分の好きなものを大切にしてくれる人」をゆっくり見つければいい。そんな優しいメッセージを伝えてくれる一冊です。

 

こんな人におすすめ!

  • 小学校への入学や転校を控えているお子さん
  • 人付き合いに少し疲れ、自分のペースを大切にしたい大人の方

作者さん情報「パット・ジトロー・ミラー」さん

"アメリカのウィスコンシン州に生まれる。子どものころから文章を書くおもしろさに目覚め、高校の新聞を制作する中心メンバーになる。大学ではジャーナリズムを学び、新聞記者の仕事を経て、保険会社のPR誌の編集を担う。そして長く構想を練った絵本Sophie's Squash(ソフィーのだいじなカボチャ)が2013年に出版され、ゴールデン・カイト賞に選ばれ、エゾラ・ジャック・キーツ賞新人ライター部門銀賞も受賞。ウィスコンシン州に、夫とふたりの娘といっしょに暮らしている。"

  (引用 : 絵本ナビ「パット・ジトロー・ミラー」)