うちのファンドにアメリカ人のphD.(医学、免疫学)が新たにメンバーに加わった。何かと新鮮である。
以前、NHKのTVプログラムで英語も教えていたようで、当然だが、とても文法的に丁寧な英語を操る。
何より、仲間が増えることは楽しいことだ。それが嫌味がないインテリだったり、一芸を持つ人だったら尚更楽しい。
よく多様な価値観、ダイバーシティが必要だと言われる。もちろん賛成なのだが、日本社会でビジネスをする場合、モラルや気遣いの2点に関しては、近い感覚を持っていた方が良いというのが、僕の今の考えである。
まずモラルがずれていると、思わぬトラブルが発生し続ける。文化の違いによる差異から生まれるトラブルのリスクについては、時間をかけて潰す(学習してもらう)ことができる。しかしモラルがずれていると矯正が難しい。絶えずリスク管理に追われ、保守的なマネジメントをしなくてはならない。
そして、気遣いのレベルであるが、これは重要である。日本人は良い結果を出すために、互いに気を遣いながら、他人との距離と相違点を推し量り、結論を導いていく傾向がある。これに合われられる人でないと厳しい。
日本人がアウェイな環境に適用するならば話は別だが、そうでない場合、いかに日本のルールに沿って新しい風を吹かせるかが大事である。完全に壊そうとすると議論の品質を失う。なので根気強く緩やかに提案し続ける性質わ要するのだ。
そういった意味で、この2点を挙げた。もしかしたら、このような混在の先に、新たな日本流のビジネスカルチャーがあるのかもしれないと思っている。