■ 石油ファンヒーター(ダイニチFW-3070S)が点火不能になったりした

この時期、冬支度で倉庫に眠っていた暖房器具を引っ張り出して、試運転をしてみたりするのだが、しばしば石油ファンヒーター(灯油ファンヒーター)が使用不能になっていたりして、その対策が必要になったりする季節でもある。
今年も「ねこのすⅠ」でファンヒーターが点火しない等の不調が発生したので、管理人がその不調の対応を実施したのだった。
本内容は管理人が行った活動の記録である。
文中の名称等は管理人が使用しているもので正式なものではない。
こんな記録を参考にせず、正しい情報を入手して、正しく活動されたい。
万一、参考にしてしまう場合には自己責任で
あと、ファンヒーターを構成する薄い鉄板は、通常人が触れるようには作られていないので、端部は打ち抜いたままで、触れると非常に切れやすくかったりする。
また、高温になる部分もある。
作業中には電源を抜いておく等の安全確保を図る等、
危険・危害の防止には普段以上に留意するように。
モノがモノだけに、火には注意するように。

■ 石油ファンヒーターのいつもの故障

かつて(灯油を燃料として使用する場合)民家の暖房器具といえば、石油(灯油)ストーブが一般的だったイメージがあるのだが、最近は石油ファンヒーターが一般的になっているように思う。
石油ファンヒーターは、石油ストーブと較べて強力な暖房能力で、素早く周囲を暖めることもあって、非常に有効な暖房器具なのだが、どうも点火不能等の故障(不調)が多く発生するような気がしている。
実際に、「ねこのすⅠ」では、過去に何台も石油ファンヒーターを購入し、何台も点火不能や、生ガスを噴出するとか、噴出した生ガスに着火して火炎放射器状態になるとかで、何台も廃棄している。(良い子は真似しないように)
そんな不調になった石油ファンヒーターについてだが、最近は以前と較べて新品の価格も下がって、不調が発生したら、気軽に本体を新品に更新してしまう人が多く、「ねこのすⅠ」でも既に新品に更新してしまっている。
 
もちろん、管理人のような人間にとっては、まだ使える機器を(販売店で引き取りするとはいえ)気軽に廃棄するのは面白くない。
せっかくの機会なので、わざわざ引き取ってきて修理に挑戦してしまう。
 
■ 状況確認
今回、不調になったのは、ダイニチ工業株式会社(ブルーヒーター)のFW-3070S型。
症状としては「点火不良」で、点火スイッチを押すと、「バチバチ」という火花放電の点火音が数秒間に渡って響くのだが点火は出来ず、これを二度繰り返して、結局は点火できず、起動を断念。
「E02」(着火ミス)の表示をする。
石油ファンヒーターの点火不良は、いつものことで、特に珍しいものでもない。
ただ、今回は始動を試みた際にも「ポコポコ音」(ポンプの音)が聞こえないのは、ちょっと気になる。
 
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今回の不調石油ファンヒーター ダイニチFW-3070S
 
■ 修理の方針とか
石油ファンヒーターは、基本的に
・ 灯油を暖めて着火しやすくし、
・ 空気(風)を送りこんだ燃焼室に、暖めた灯油を噴出して、燃焼させ、燃焼ガスを放出する
というもののはず。
 
機構的には、
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ガソリンストーブ
キャンプ等で使うコンロのこと。
画像のストーブ(コールマンのピーク1・アンレッデッドガス対応仕様=普通の無鉛ガソリンでも使えるタイプ)の「ごとく」の横に並んでいる「ジェネレーター」(燃料を加熱して着火しやすくさせるパイプ状のもの)と同じような部品があるはず。
 
さらに、
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キャブレター(画像はXTZ125のキャブレターのフロート室内)
キャブレタと同様の部品も使用されているはず。
 
ということで、バイクでキャンプをする人間にとっては、石油ファンヒーターの修理はたやすいはず。
 
■ 作業開始
とりあえず、作業を開始
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空気を取り込む吸気口のフィルターを取り外し
 
上部パネルを取り外すために、
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画像中央のスクリュ(ねじ)を外し、(左右で計2本)
 
 
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画像中央やや上部、背面のスクリュを外す。
上部パネル(液晶の窓が付いた部分)が外せる。
 
 
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背面下部のスクリュ(今回は特に外さない)
 
その他、
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灯油カートリッジの受皿(給油口)のフィルターが詰まっていたら清掃しておく。
燃料が古い場合、古い燃料を抜き取ってから、新しい燃料(灯油)を入れたカートリッジに交換する。
(今回は問題なし)
 
 
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上部パネルが外れた。
(液晶用の配線等、取り外すと面倒なので、今回は配線類はそのまま)
 
■ 前面パネルの取り外し
前面パネルを取り外すために、
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画像のスクリュ(左右で計2本)を取り外す
 
 
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前面パネルが外せる
 
前面パネルを外した本体は、
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こんな状態
 
■ 燃焼室の確認
燃焼室内部を確認するため、燃焼室前のパネルを取り外す
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画像のスクリュ(計2本)を取り外し、
 
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左右2箇所のツメを伸ばして、
 
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燃焼室前のパネルを取り外せる
 
燃焼室前のパネルを取り外したら、
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燃焼室内部が確認できる
 
■ 気化器等メイン部分の確認
石油ファンヒーターの修理で、たいていの場合メインとなる「気化器」等を確認する
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気化器等の主要部分はこのあたり
 
取り外すために、
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画像のスクリュ2本を外す
 
燃料の配管等を外す
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画像の燃料ポンプからの燃料配管を外し(10ミリレンチ)
 
 
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画像中央の燃料戻し配管を外す(10ミリレンチ)
 
 
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外した後
(この配管は、下の燃料受に刺さっているだけなので、上に引き抜けば外せる)
 
気化器等が取り外せる。
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外した。
 
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画像のスクリュ1本を外して
 
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気化器の押さえ金具を外すと、
 
 
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気化器が引き抜ける
 
 
イメージ 2
気化器を引き抜いた。
ここで各部の確認をすると、
①で燃料ポンプから燃料が圧送され、
②で燃料を加温する「ディーゼルエンジンのグロープラグ的な機器」に燃料を送り込み、
③の穴から、燃焼室に燃料を送り込む
④で余った燃料を、受け皿に戻す
という機構のはず。(管理人の推測)
 
■ 気化器の確認
 
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画像の赤矢印部分は、刺さっているだけなので、プライヤー等で引き抜く
(画像で指が触れている「グロープラグ的なモノ」は、電気で灯油を加熱する部分なので、起動を試みれば(=「スタートボタン」を押せば、たとえ着火しなかったとしても)周辺部は非常に高温となるので、間違っても触れないように。当然ながら火傷に注意。)
 
その内部の
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ニードルバルブ?も抜き取る
 
引き抜いたニードルバルブまわりは、 
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ニードルにカーボンが付着している 
 
参考まで、
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プライヤー等で引き抜いたキャップの内部も確認
 
ニードルについてみると、
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硬いカーボンが付着している
気化器内部、このニードルの周囲で、過去に大量の灯油が気化してきたのだろうな。
構造的に、ある程度カーボンが溜まるのは避けられないのだろう。(たぶん)
 
 その基部は、
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円筒形の部品に、ニードルが刺さっていて、ニードルをCクリップで固定している。
これだけみると、キャブレタにそっくりな構造。
 
 硬いカーボンが固まったニードル。
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このカーボンが気化器内部で詰まって、燃料が噴射できず、燃焼不能となる場合が多いはず。
 
ニードルを引き抜いた気化器内部も、
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カーボンが付着しているので、
 
 
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キャブレタと同様、キャブクリーナーで清掃しておいた
 
 ニードルの方は、
イメージ 37
適当にカーボンを削り落として、
 
 
イメージ 38
ある程度きれいにしておいた
ちなみに、このニードルに磁石を近づけてみたところ、磁石に吸着したので、ニードルの材質は鉄系の素材である模様。
ニードルに付着したカーボンを除去するために、アルカリ系のケミカル(排水管洗浄剤・・・例:パイプユニッシュとか、パイプマンとか)に漬け置きしようかと思ったのだが、しばらく前にXTZ125のアルミ製ピストンを漬け置きしたまま放置してピストン表面を溶かしてしまうという大失態を演じているので、念のため今回はアルカリ系のケミカルは使用せず。) 
 
■ その他のよくある修理箇所とか
気化器を清掃するついでに、よくある修理必要箇所にも手を入れておく
最近、シリコンを含んだ空気を燃焼させると不調になるという電対?
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こちらも白くなっているので、表面を磨いておく
 
他に、
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点火用の放電火花を発する電極も磨いておく。
(こちらの汚れや「ブリッジ」から、点火不良になる例もある)
 
■ とりあえずメイン部分(気化器まわり)の復旧作業
 清掃が終わったら、
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メイン部分をまとめて、
  
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元の位置に組み付ける
 
 と、ここで問題発生。
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メイン部分を復旧した後、
なぜか、画像の赤矢印で示した部品(ワッシャ)が床に転がっていた。
 
このワッシャが、ファンヒーターとは全く関係がなく、たまたま床に転がっていただけなら問題はないのだが、この状況下では、今回分解したファンヒーターの部品が、組み付け忘れているという状況は考えられない。
 
これは非常に芳しくない事態である。
 
止む無く、分解時にデジカメで撮影しておいた画像を確認して、 
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この位置に収まるワッシャが脱落していたものだろう・・・という結論に達した。
(たぶん、形状・サイズ・機能的に、この位置・配置で問題なかろう。)
 
 参考まで、
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「念のため」多にもいろいろな可能性について検討してみたが、他に適当な箇所は見つけられず。
 
再度復旧しなおして、 起動を試みてみるが、しばらく点火火花が放電する音は響くものの、結局燃焼は開始せず。
以前(修理開始前)と全く同じ状況である。
 
やっぱり燃料ポンプの音(ポコポコ音)が全く聞こえないことから、このあたりが問題である可能性が高い。
念のため、油(灯油)の受皿の灯油を再度抜いて、起動スイッチを押してみるが、やっぱりポンプの作動は確認できず。
(他にも、基盤にある液面低下のスイッチに繋がる電極間をショートさせて、給油ブザーを鳴らせてみたりするが、ポンプの動きはなし)
 
これで、燃料ポンプが不調であることは間違いないだろう。
 
■ 燃料ポンプの確認
今回は、普段の「気化器か点火用電極」の不調以外に、燃料ポンプ部分が不調だということで、
燃料ポンプを確認してみる。
 
 燃料ポンプは、
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画像の赤矢印スクリュと、
 
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カートリッジを抜いた空間のスクリュを抜いて、
 
(先に抜いた燃料ポンプと気化器の間の配管を取り外して)
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燃料ポンプが取り外せる。
 
取り外した燃料ポンプを、スクリュ2本を抜いて、
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分解した燃料ポンプ
 
 燃料ポンプは、
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コイル(電磁石)の中を、細長い筒状の「ピストン」が往復運動して、灯油を送り出す構造。
(ピストンの内部通路には、おそらく逆止弁があって、灯油を吐出方向にのみ送り出すのだろう)
 
と、ここで
ヤフーブログの「画像は50枚まで」の制限に引っ掛かってしまったので、燃料ポンプの確認については、
「次回」 に続いてしまう。
 
 
 
ちなみに、結果は
 
イメージ 3
無事に修理成功している。
 
 
 
 という訳で、あと僅かな内容しか残っていないのだが、次回に続いてしまう。
 
 
 
 

「ねこかんす」 トップページ   http://blogs.yahoo.co.jp/rcxfw053
「ねこのす」トップページ     http://www.geocities.jp/rcxfw053/index.html

 
 
 
 
 
 
 
 
参考 : 予備カートリッジがたくさん有ったら便利
 

ダイニチ部品:カートリッジタンク/8121100石油ファンヒーターFW-428S用

対応機種
FHY-30GS4
FHY-32GS5
FHY-32GS6
FHY-32GS7
FHY-32GS8
FHY-32GS9
FHY-32TR1
FHY-32TR2
FHY-32TR3
FHY-32TR4
FHY-32TS6
FHY-32TS7
FKD-32NS
FKD-42NS
FKD-428S
FKD-429S
FW-3070E
FW-3070S
FW-3214S
FW-321D
FW-321E
FW-321S
FW-321SA
FW-322D
FW-322S
FW-323S
FW-324S
FW-325S
FW-326S
FW-327S
FW-3280S
FW-3280V
FW-328S
FW-3290D
FW-3290S
FW-329S
FW-32E1
FW-32E7
FW-32E8
FW-32E9
FW-4070S
FW-4214S
FW-427S
FW-428S
FW-429S
FW-431S
FW-432S
FW-4380S
FW-4390S
KDF-322
KDF-3280
KDF-3290
KF-P30
KF-R32
KF-S32ES
KF-T32ES
KF-U32ES
KF-W32ES
KF-X32ES
RA-323
RA-327
通常販売価格3,240円(税込)