一期工事15~18日。
長さ2間物の3本引き戸の設置。縦枠の巾、250位ある。こんなデカイ建具枠見た事無い。
それに袖壁。さらに元請さんがケーシング枠を用意してきたので、それの為の壁下地を組むのにてんやわんや。
床は9mmベニヤを捨て張りしてその上にフローリング。しかも隣の部屋の既設のフローリングの高さに合わせなければいけない。
物入れには新しい4枚折れ戸を枠ごと新設。
予備日が18日でしたが、18日目一杯掛かって何とか完成。
枠と障子の(戸の事ね。大工界ではドアも引き戸もアルミサッシの戸も勿論障子も、建具の事は一切障子)隙間の曲(直角の事。枠と障子がぴったりくっ付くのが理想。障子は建具屋やメーカーが機械を使って真曲に作ってくるので。しかも右端に寄せても左端でもぴったりできることは滅多に無い。)生涯最高の出来だったと思う。
で、昨日と今日で第2期工事。
ウォークインクローゼットに大きめな枕棚を作るための間仕切り工事。ここにも1本引きの引き戸が入る。
片引き戸は工事が難儀だ。何故なら、引き込み切った所の壁厚は半分以下に成る。だから「半壁」と称する。非常に薄い壁。下地さへ入れられなくなることがある。ベニヤ2枚糊で引っ付ける位しか出来ない事も有る。しかもサイズは今は2mの建具が多いので、高さ7尺程に成る。非常にヘナヘナな壁に成る。
兎に角仕上げてきました。
昼に飯食って車で煙草吹かしていたときにお施主がP場に来て「おいでおいで」をする。何かと思い見にいくとビールの1CS.。持ってけと言う。
要らん要らんと遠慮しましたが、兎に角持ってけ。と。
折角わざわざオラの為にどこかで仕入れてきた代物。必要以上な固辞は返って失礼かと、恭しく頂く。オラの一番好きなスーパードライだった。家では滅多にビールは飲まんが、暫くはビールを飲もう。
大工やっているとたまにはこうしたチップもある。
この工務店でのこの前の仕事でも最終日お年玉フクロに1,000円入れて、昼飯食って来い!と渡された。
こちらも初めは遠慮したが、嬉しく受け取った。
その日の昼飯は何時もと違う少し高いところでした。ハハ。
昔は建前と言えば、監督と棟梁には3万。その他には1万の祝儀が出るのが当たり前だった。昼には寿司が出て、一升瓶が何本も。
日本の都市部にその文化は今はない。
一般的にハウスメーカーが新築するのであって、お施主が現場に来る事は少ない。
有る時のこと。
ベランダを解体するために100角のコラム(真角な鉄骨の柱ね)を何本もサンダーで火傷しまくりながらちょん切っていた時。
昼飯時にお施主が熨斗袋をくれた。どうせ1,000円だろうと思って気楽に受け取った。
飯食って払う時に見たら、なんと1万円が入っていた。
あれが普段の祝儀の最高値だな。
監督時代は3万貰った事があるが、ひらばの普通の日の職人への祝儀に1万は多すぎなくないかい??
世の中には色々な人が居るもんだ。
まぁ、兎に角今回のお施主様には御満足頂いたようでオラも非常に嬉しい。ヘボ大工のオラ成りに実に難儀して難儀して(特に既設の床のレベルが悪くて、一部(90センチ*15センチ位)ノミで引き割ったり、柱の建て起こしが悪くて何度も何度も色々な厚味のパッキンかましてやっと真っ直ぐに立つようにしたり時間が掛かった。そのまま建て込んじゃうと下手をすると引き戸が勝手に閉じてきちゃったりする位悪かったので。)頑張ってやった甲斐があった。
大工やっているとこんなfanも稀に有るのです。
ま、大工冥利に尽きると言う物語ですね。
一方今月はたった材工30000の現場で(材料1万手間2万)下手打って64000のクレーム相殺が在ります。全く何やってんだか解りません。
ちゃんちゃん。
さぁて、明日からはまた公団。
実はこっちは大工としての技量など殆ど問われませんな。ただの雑工。慣れれば楽勝でしょう。
但し大工としての工夫とか、仕上がりの美しさとか、自己満足とかは殆ど期待できない。金だけの為にやるような仕事だ。
まぁ、なんでもいいや。続けられるのか、幾ら稼げるのか、全く今の所未知数です。
しかも、ハイエースの新車を買う嵌めに成りそうです・・・・・・借金オソロしや・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・queセラセラ
猫死我生。