随分昔の話しなんだけど、ウインドをやり始めた頃。まだ自分のボードを持っていなくて、ショップのレンタルのボードで走っていた。
その夏、後輩と野朗二人で下心満載で(っても、見るだけで十分ね。オラはチチだとか後輩はケツだとか言いながら・・・)内海へ(愛知の有名な海水浴場ね)へ行ったとさ。
台風の来る前日さ。当日は晴れ、海水浴日和。午後から吹き上がってきてどうしてもウインドがやりたくなった。
で、新舞子へ戻ってレンタル。走り出したのですが・・・・・
今でも中々経験しませんが、台風前の風ってとっても不思議。風速が有るんだけど、回る回る。しかもハンパ無い周り方。5秒で90度楽勝に変わる。竜巻の中に居るみたい。
ボードセーリング初心者なんだから、沈してはセールUPの連続なんですが、スゲー吹いているのに360度どっち向いてもセールは上る。その代わり風を入れて走り出そうとすると瞬間的に裏風入って即沈でしたね。
さすがに流されましたよ。
その頃から大キライなジェットの連中。あんな物ただの海の暴走族だと思って嫌ってましたが、そんなアンチャンたちが流されているオラに「大丈夫ですか・・」と寄って来てくれた。あんな暴走族のクソ共にすがりたくなかったけど、こっちは絶望的な状態。セールUPしては 沈、上げては沈。気力も体力も使い果たしてくたくた状態。
曳航してもらいました。有難かったぁ。
って前振りが有りまして、昨日蒲郡港に入る前に前方に何やら不審な浮遊物。遠目には人が2人浮いて居る様に見えるのですが、スタンディングボードに二人乗っているみたい。2人乗りのスタンディングボードも出来たのかしらんねぇ。なんて思いながら、「アレはナンだろうねぇ」って言いながらちかずいて見るとジェットの兄ちゃん達がマジで手を振っている。
数年前も他のスキッパーの船に乗っていた時学連君のディンギ助けてやったことが有ったんですが(オラには何やら解らんのですが、ドレンが抜けて沈起こしが出来んとか何とか・・・)、
オラのスキッパーでは人助けは初めて。
普通、クソ「海の暴走族」なんて相手にしませんが、一生懸命手を振っているし、その時↑に書いた昔の記憶が蘇ったのね。
そういやぁジェットに助けてもらった事有ったなぁ・・・・
で、速攻でジブ巻いて、EGオン。ちかずいて行ってやったのさ。
ナンだかやくざ者みたいな若い二人だったけどエンストでとにかく走れないらしい。携帯も何も持っていないとコク。
西浦のショップの名前しか解らんとこくので大枚百何十円か知らんけど104でオラが検索してやってさ、ショップに連絡付けて。アンタのとこの誰それという若い衆が大島と竹島の間で漂っとると。
浮遊している二人にも告げてやって、20分もすればボートで迎に来るから。ってそれ以上は見捨ててオラ達はマンボウへ。
皆で食事終って帰る時も、あいつ等まだ漂っとれへんかと興味本位で見ながら帰りましたが、風は完全にリーショアで、西浦からモーターボートで来ても岸に流れ着くほうが早いか知らんと言う勢いだったので、レスキューが来ても来なくても彼らは無事だった事でしょう。
10年前の「借り」を返した気分。アハハハハ、
猫死我生。