お昼に、手術前にいた2人部屋の病室に帰ってきた。

スマフォが手元に戻り、やっと外界と繋がる。
従姉に連絡。
友達に連絡。
ネットでコンパートメント症候群を検索。
たくさんの情報が入ってきて、頭がいっぱいいっぱいになる。

そんな中、
午後1時くらいに、看護師さんから、

「整形外科の先生が、手術の説明をしたいそうなので、今日か明日、病院にきて欲しいそうです。
今日なら、16時から17時。明日なら、午後1時から17時で、都合の良い時間を連絡してください」と言われる。

今日なんて急だなぁ、絶対無理だと思うけど、と思っていつつ、従姉に連絡する。

そして、この後、メンタルが次第に落ちていく。

同室にいる方が、明日、手術らしく、その方の主治医の先生が、やってきて、

「体勢を途中で変えることにした。最初だけ、ステントを入れる時だけ、砕石位で、そのあとは、平らな状態に変える。婦人科でみんなで話して決めました、その方が危険がないからね。だから、予定よりも長い時間になっても、大丈夫。安心してね」

と言っていた。

私は同室にいて、カーテン越しに、ほぼ、目の前でそれを聞いていて、なんともやるせない気持ちになった。

私の時にはこんな丁寧な説明はなかったし、私が脚を切開した(合併症を起こした)ので、体位を変えたんだ!

そんなに簡単に変えられることなら、なぜ私の時は、なかったの?と思った。

これから、脚の縫合もあって、今後どうなるのかわからなくて。
通勤に1時間かかるのに、歩けなかったら、仕事やめなきゃいけなくて。
そんな心配や不安をかかえている人の目の前で、「あなたは失敗したけど、同室の方は救うから大丈夫」と言われたみたいで、とてもショックを受けた。

婦人科でみんなで話した?私のことは?私のことは話さないまま、次、次って進んでいくの?

私には、切開手術の説明さえも、きちんとない。
外科医は挨拶もしないから、誰が手術したのかも、わからないし、何センチ切ったかもわからない。
その時のMRIの画像も見せないし、状況説明がない。失敗した患者は、まるで放置するみたいだ。

過去は振り返らない。過去の失敗は未来の手術を成功させたら、帳消しみたいな感じだった。
そんな無神経さに、ひどい、と思った。
まるで、過去の失敗は無かったことにしたいみたいで、無かったことにされた私は、1人、包帯をぐるぐる巻きにした右脚を抱えて、捨てられた気持ちになった。すごく悲しかった。

そんな気持ちのまま、モヤモヤと過ごしていたら、夜勤の担当への交代の時間になった。
来てくれた看護師さんは、なんと、手術当日に担当してくれた看護師さんだった。
幼稚園の先生みたいな看護師さん。

看護師さんの顔を見たら、手術前の元気だった時のこと、自分の脚で普通に歩いていたことを思い出して、とうとう泣き出してしまった。

自分でも慌ててしまった。

涙を止めようと思うんだけど、とまらない。
そして、思い出した。
手術の前に、点滴のテープにお花の絵を描いてくれたのを。

「お花の絵を描いてくれたのに、無駄になってしまって、ごめんなさい」

そう言ったら、さらに悲しくなってしまい、涙がたくさん溢れてきてしまった。

同室の方は明日手術で緊張されていると思うのに、泣いたりしたら、動揺させてしまうと思うのに、涙はなかなか止まらなかった。

というわけで、同室だった方、すみません。