アニキのお店 | オーバー環の音楽人生

オーバー環の音楽人生

役職定年になった途端にコロナ禍、料理人も続けつつ音楽活動にハマっています。

今回社員研修の目的地が関西と決まったと同時に、

私にはどうしても遭いたいお人がおりました。

 

大阪にほど近い隣県で、フレンチベースながらご自分が

出したい料理だけを提供なさっているYさん。

出会いの詳細を述べれば長くなるけど、知りあって7,8年、

お会いするのは二度目、気が合うというかウマが合うというか

楽しみでしょうがなかった再会です。

 

初めての土地でもあらかじめ検索しておけばナビしてくれる

スマホに心から感謝。

迷うことなく開店時間の5時前にたどり着きます。

 

まずは再会を祝してシャンパーニュで乾杯。

一人前に量を調整してくださった前菜盛り合わせも美味。

 

いろいろお出しいただいた料理の中で写真を取り忘れたものも

ありますが、ご紹介いたします。

 

アサリほどの粒の赤貝。

当たり前ですがしじみともあさりともはまぐりとも違う濃厚な味。

食べごたえもたっぷりで、かなりのタウリンを体内に蓄積した

はずですが、それを試す手立てがないw

 

キャベツの代わりに乳酸発酵した白菜を使ったシュークルートも

あっさりして美味しかった!

 

いつしか赤ワインに替わり、90年というポマール!

やっぱりブルゴーニュは女性に喩えてしまう、熟女に差し掛かりの

穏やかな淑女、という感じか。

 

穴子のフォワグラ巻き、穴子のプリプリ感がたまらない。

穴子の骨を叩きこんだと思われる赤ワインソースもコクが深い。

 

赤貝といい穴子といい、岩手ではまず店頭であまり手に入らない

魚、旅での食事の醍醐味はこういう地域差を感じられるところ。

 

酔いも確実に回り気が付けば夜7時、小学生くらいのお子様を

連れたファミリー客がほぼ同時にご入店。

そこはそれ、ファミレスとは違うところで「おじさんのオムレツサンド

が食べたいです!」なんてリクエストが飛び交う。

開店5年余り、もうYさんのお店が十分近隣に根差してる証拠です。

 

私のコースの〆も近郊で育てられた猪豚の骨を使ったラーメン。

これがしみじみ美味い、表には出さない裏メニューとは言いますが

飄々と肩に力の入らないYさんの「美味いもの屋」の面目躍如w

カウンター10席、4人掛け2席のお店を奥様とお二人で切り盛り。

やがて当日予約の電話も入り、長居は野暮と後ろ髪を惹かれつつ

お暇を告げます。

なかなかお邪魔は出来ないけど、きっとまた会いに来ます。

くれぐれもお身体にお気をつけて。

 

このためだけでも関西に来れた意味は大アリでした。

いい気持になりすぎて終着駅まで乗り過ごしたのはご愛敬w