関税 | オーバー環の音楽人生

オーバー環の音楽人生

役職定年になった途端にコロナ禍、料理人も続けつつ音楽活動にハマっています。

2006年版、スティーブ・マーチン主演の「ピンクパンサー」
面白い場面がありました。
クルーゾー警部がアメリカに隠密で出かけるための英会話の
練習で、「ハンバーガーをください」と言うのに悪戦苦闘
するシーン、そして実際アメリカに渡って某マックの前で
ハンバーガーにかぶりつき美味しさにうっとりするシーン、
(共演ジャン・レノ)スティーブ・マーチンのクサい演技が
ぴったりハマる名場面でありました。

もちろんフランスにもマックは何十年前から進出してますが、
「伝統的フランス市民はハンバーガーなんかには目もくれない」
というイメージを逆手にとったイギリス映画ならではの見事な
ツッコミです。
実際イギリスとフランスの仲の悪さたるや・・・

TPPによってアメリカは「全ての品目を俎上に上げてもらう」
のを目標としてると言われますが、日本人が拠って立つ米や
医療、文化はどうなのか。

「ダメ!」とか「許して・・!」など日本の情緒的なポルノ
のセリフもUS基準ではNGで、どんな鬼畜な内容でも「カマ~ン」
とか「Oh yeah!」とか肯定的なセリフだったらOKとか、
そんなんが大挙して日本に流れ込んだらどうします?

その辺の奥ゆかしい情緒も、日本人の拠って立つ根拠じゃないのか?
あ、完全自由化でその筋も自由化とは今のところ誰も言ってませんね。

でも、一つ突破口が出来れば、必ず近いうちにそうなりますって。

銃規制や国民総年金制度、国民、社会保険制度にも必ず障壁という
クレームを付けられるんじゃないのかな。

そうなった時に「話が違う」って言ったって世界のいじめられっ子、
アメリカのポチ君の日本にはどうすることも出来ませんよ。

もう枠組みは型にはまり始めてるのかもしれません。
でも、日本人だったら「それだけは受け入れられないよ!」
っていう心の関税はもち続けたいです。

フランス料理を勉強して、生涯ロックにはまってても、日本人
としてのアイデンティティとそれは違うものですから。