私は自分のことを見つめ直す時
必ず行く場所がある。
私の住んでいる街から車で2時間ほどのところにある
風の見える丘公園、という場所だ。
亡くした妻と初めてドライブで言った場所だ
そこから見える海がとても綺麗で、妻はとても喜んでくれた
この景色を見ながら、私はいつも自分を見つめ直す
どうして人はすれ違うんだろう。
どうして分かり合えないんだろう。
人が人と向き合えるのなんて、
人がきちんと人を好きになれるのなんて
ほんの僅かの時間でしかないのに。
どうして、その一度きりの僅かな時間を
別れや誤解やいさかいで無駄に使ってしまったりするのだろう。
一緒にいられるだけで幸せと知っていたはずなのに
そのことを再確認して、再び立ち止まってしまわないように
1日1日が奇跡なのだということを思い出し
天国からのエールを妻からもらう。
そして、「ありがとう」という気持ちが心から言えるようになったら
2時間かけてゆっくりと家路に着く。
「常に前を向いて歩け」なんて聖者のようなことは私には言えない
過去を振り返り、自分の過ちを見つめ直すことも大切なことだと思うのは
私だけだろうか