戦争も終わったロンドン。
平和な空気が流れる中で幼馴染のトミーとタペンスは再会し、「青年冒険家商会」を結成し探偵業を始める事に。
そんな二人は怪しげな依頼を受けた事から、英国を揺るがしかねない秘密文書争奪戦に巻き込まれていく。
〈トミー&タペンス〉シリーズ1作目。
若い二人がある秘密文書の奪還に挑むというミステリ&冒険小説です。
謎のブラウン氏に謎のジェーン・フィン、行方知らずの秘密文書、次から次へと迫る危機。
トミーとタペンスが交わす軽妙な会話に、テンポ良く場面が展開するため一気に読ませてくれますし、ブラウン氏の正体に関してはミスリードさせられ、最後の謎解き(?)はクリスティらしいミステリも楽しませてくれます。
とはいえ話の筋としては最初から偶然が過ぎる展開が続きます。
あまりにも偶発的な出来事に支えられているのでミステリーとしてはいかがなものか・・・と思ってしまうのも致し方ないのでは(笑)。
しかながら本書の魅力は、快活で向こう見ずなトミーとタペンスの二人なんですよね。
良く言えば行動力がある。
でも実際は無鉄砲というのが正解(笑)。
思い立ったら走り出す二人だからこそ、謎のブラウン氏の正体も判明する事になったのでしょう。
たとえトミーが「そもそも想像力なんてない」なんて言われようとも(笑)。
