『死んだライオン』 ミック・ヘロン | 固ゆで卵で行こう!

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死んだライオン (ハヤカワ文庫NV) 死んだライオン (ハヤカワ文庫NV)
ミック・ヘロン 田村 義進

早川書房 2016-04-07
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元スパイの男がバスの中で死体で見つかる。

〈泥沼の家〉のリーダーであるジャクソン・ラムは、その死に疑問を抱き調査を始めたところ、旧ソ連の幻のスパイにかかわる暗号名を残して死んでいた事が判明する。




「窓際のスパイ」に続くシリーズ二作目(前作の記事は→


前作同様序盤は全体像が見えない中、登場人物それぞれの視点で少しずつ描かれるせいで物語はゆっくりと動きます。


けれどもそれが少しずつピースが合わされるように集束されていき、後半は一気に最後まで読ませます。


また、〈泥沼の家〉の遅い馬たちはラムの手のひらで踊らされているようだけど、それぞれがどこか光る部分をチラと見せてくれる点もあります。


それでも、やはりそれぞれが何かしらの失態を犯して〈泥沼の家〉に送り込まれただけあって、その、間の抜けたような描写が物語そのものに寂寥感をより強めさせてる印象があります。



今回は誰よりも喰えないスパイの中のスパイといえるジャクソン・ラムが最もスポットが当たっていたような話でしたが、他のメンバーの活躍も見てみたいですし、次作も楽しみに待ちたいところです。