先月、二人のお子さんのうち一人を自死でなくされ、
それから残された子供にどう接していいか分からないという
お母さまとお話しする機会がありました。
残された息子だけは
どうしても同じことを繰り返さないように
何が何でも守っていかなければならないと。
それでも子供が考えていることがわからない。
大丈夫?と聞いても適当な感じに「大丈夫だから」と答える。
亡くなった娘の話をしだしても、
話をほかの話に変えられてしまって語り合うこともできない。
もしかしたらこの子も
同じ病気か悩みを抱えていて
気づいたらまた居なくなってしまうのではないかと
とても不安な様子でした。
そういえば、以前、横浜で
あんじゅの会の方々と兄弟の遺族の会、テルテルと
合同で机で向かい合いながら、
子供を亡くした親から、子供にしてほしい事、
テルテルからは親にはこうしてほしいなど、
大変珍しいお話会をしたことがありました。
(遠くからりりさんも駆けつけてくれました)
そこで分かったのが
家族だからこそ、思っている胸の内は話すことはしませんが
ずっと両親の心配、子供の心配を
お互いが必要以上に心配しているという事でした。
兄弟遺族の会ででる話も
いつも親の心配ばかり。
両親の近くにいずれ引っ越してきたい。
親となかなか話が出来ないけどずっと落ち込んでるから心配でならない。
両親をカウンセラーに連れて行ったほうがいいのではないか。
亡くなった姉の分まで両親を支えていかなければ・・。
両親が亡くなるまでは絶対死ぬわけにはいかない。
母親が兄弟が亡くなってから元気がないからどうしていいか分からない。
等々
両親を心配する相談は尽きないです。
両親に心配させたくないから
弱みを見せないように強がってるんですよね。
両親からしたら、残された子供が
まったく話をしないから何を考えてるか分からない。と、
心配する気持ちは十二分にわかるのですが
残された子供はこれからどうやって両親を支えていけばいいか、
この絶望の悲しみの中で自分の人生をどうやって見つけていけばいいか。
悲しみを受け止めながら未来のことを一生懸命考えてます。
兄弟が亡くなったことで、会社を辞めてしまった人。(私もです)
大学を辞めてしまった人、引きこもりがちになった人。
沢山いらっしゃいますから、それはそれは心配ですよね。
遺族の会にも沢山そのような方がいらっしゃいますけど
みんなが死にたいということではなく
これからどうしたらいいかと、長い時間をかけて
生き方を見つけてらっしゃる方ばかりです。
自分の分身のような兄弟が亡くなったのですから、
数か月で元気になるほうがおかしいですからね・・。
ちなみに私も私の両親も最初思っていたことですが
この、自死をする" 鬱 "というものが遺伝性のものかと勘違いしている方が
多いようですが、こちらは現代では基本的に無いという医学会での常識となってます。
数か月前も鬱は遺伝性ではないとコロラド大学の研究者からの発表もありました。
ですから、私にそういう遺伝性のものがあったから、子供が亡くなってしまったのかというように自分を責めないでくださいね。
ただ、鬱は脳の病気ですが環境や人生経験の影響も少なからずあるようです。
ですから、この先、ものすごくつらい壁にぶち当たったとき、
兄弟が自死してしまったという経験があるために、
"死ぬことで楽になる"という選択肢が出来てしまったという可能性は否定できません。
ですから辛いとき、悲しくて耐えられないとき、
生きていて辛くなった時は、
ここ(両親の元)に帰っておいでという
死ではなく両親の元へと受け入れる道を作ってあげればいいと思うんです。
無理して慰めることではなく必要以上に過保護にすることではなく
辛いときは一緒に悲しんであげて
追い詰められたときは手を差し伸べてあげ、
いつでも受け入れてくれる暖かい場所があるんだよ。と
伝えてあげることが大事かなぁと思ってます。
残された子供への接し方なんて
タイトルでしたが、内容は若干ずれてしまいました・・。
前回もお話させていただきましたが、
あくまで人それぞれすべての方に当てはまるわけではございませんので
少しでも参考になればと思います。
また、長くなってしまいましたので、
機会があったらお話させていただきます。
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今月31日に、ご遺族でのお食事会がございますので
そちらでも同じような色々なお話もできるかと思いますので
是非お時間ございましたらご参加くださいね。
https://heartstrength-japan.com/form_20190831.html