いかなる身分の方かわかるませんが、袖のがらが気にいりました。
こういう、魚のウロコのような模様を「青海波(せいがいは)」っていうんですね。
で、舞楽(雅楽)にも「青海波」という曲があります。
『源氏物語』の「紅葉賀」で、光源氏と頭中将が帝の前で舞うというシナリオがあります。
装束も千鳥をあしらったきれいな着物です。
m(_ _)mお願い
・写真の転載・複製はお断りします。
(昔話:猫恐(お)じの大夫2)
さて、大和守、輔公とて、うみせんやません。「すぐ納めます」と手をすり、かしこまって言う清廉の腹の内をしっかりよんでいる。
「うまいことを申すな。お主は、ここでうまいことを言っても、家に帰れば使者にも会わず、まして納入などするはずもない。わしは今日を納入の期限と心得ておる。このまま帰しはせぬぞ。」と言う。
清廉は、
「殿様(大和守のこと)、この月の内に確かに完納いたしますから。」
と言うが、輔公は、
「お主は、わしと何年知り合っておる。お互いに不人情なことはしたくない。納入をすませよ。」
と言う。清廉は、
「ここにおりましても何もできません。帰りましたら、ちゃんと文書にして納めるようにいたしますから。」
と答えると、輔公は今にも立ち上がらんばかりに大声をあげ、
「どうしても今日納めぬというか!わしはお主とさしちがえる覚悟であるぞ。男どもおりか!」
と叫んだ。
清廉は「そんなおどし、誰がきくものか」と少しも騒がず、せせら笑う。
さて、税の徴収役人vsふみたおし富豪。この勝負の結末は…、
本日はこのへんでm(_ _)m。