古代の伽藍形式を残しつつ、時代の変遷に伴って今に至ります。
古いものにしっかり価値を置いて、後世に残しているところは
感慨深いものがあります。
■金堂
重要文化財。入母屋造、本瓦葺(もとは木瓦葺)。
桁行五間(正面12.10m)、梁間四間(奥行9.54m)。
南面。
本来は南側が正面だったのでしょうが、南北ともに中央三間の扉があり
両正面といった実状でしょうか。
念仏院山門越しの金堂。
當麻寺創建時(685-687年付近造営)本来の中心堂宇として建立。
1180年(治承4年)平重衡による南都焼討により北隣りの講堂が焼失。
その際金堂へも類焼があり全焼は免れたものの大破。
1184年(寿永3年)再興。
1326年(正中3年)修理。
西面。
乱石積の高い基壇は、長年の間に地盤が削られてきたためにかさ上げされています。
北面。
組物は二手先、中備は間斗束。
中心桁行三間、梁行二間の内陣には漆喰塗りの亀腹形の仏壇。
内部は土間。
本尊塑造弥勒仏坐像(国宝)、乾漆四天王立像(重文)などを安置。
東面。
■講堂
重要文化財。
寄棟造、本瓦葺(もとは木瓦葺)。
桁行七間(正面17.87m)、梁間四間(奥行12.44m)。
當麻寺創建時(685-687年付近造営)本来の中心堂宇として建立。
1180年(治承4年)平重衡による南都焼討により講堂焼失。
1303年(乾元2年)再建。
組物は平三斗、中備は間斗束。
堂内は梁行四間のうち中央二間に拭板敷、前後は土間。
木造須弥壇には本尊阿弥陀如来坐像、もう1体の阿弥陀如来坐像、
妙幢菩薩立像、地蔵菩薩立像(以上重要文化財)の他多数安置。
外陣には天井がなく化粧屋根裏。
北面。
西面。