『メソッド』“君にキスしたい”演技ではなく心がそう叫んでいる | 主腐の徒然BL

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只今、タイドラマのBL沼へと、どハマリしています。

バッチリネタバレありなので、お気をつけください。

嘘を付く時でも俺は真実を言う
                                                 アル・パチーノ


2017年の韓国映画です。
去年から、アジアドラマチックTVや楽天TVなどで配信されていますが、Netflixでも配信が始まり、久々に観賞。

私がこの映画を始めて観たのは、このアメブロでブログを書くきっかけになった、ブロガーさんの存在がありました。
彼女が熱く、この作品の事を語っていたブログを読んで「これは私も大好物なやつやん❗」と、早速視聴。

しかし、当時は日本語訳どころか、公式に配信も無かったので、まぁ有志の方が動画サイトに貼ってくれたものしか視聴できなかったんです。

でもね、私その時、3度続けて観たんですよね❗まずはストーリーをざっくり把握→次に英訳を理解→それらを頭に入れて、もう一度観賞。

ハマりましたよ!!
半端なく、余韻に浸りましたよ~キラキラ
なんと言っても主人公「ヨンウ」を演じるオ・スンフンくんの魅力にヤラレましたラブ
ポスター右の若者ラブラブ
彼は、映画初出演にも関わらず、素晴らしい演技で私を魅了しました。
妖艶で色っぽい眼差しや、子供っぽいやさぐれ感のギャップが素晴らしいの。

【メソッドとは】
①目的を達成するために、決められたやり方、方法、方式。
②オブジェクト指向プログラミングにおいて、オブジェクトに対する操作を定義した手続き。

何のこっちゃ!? ですよねぇ…キョロキョロ
「メソッド演技法」で言うと、ある人物が、これまでの経験や知識を元に、与えられた役柄になりきる為の感情、技法、法則、方式などにより、自然な演技を行う方法、って感じの意味です。

ヨンウの相手役「ジェハ」が正に「メソッド俳優」なんです。演じるはパク・ソンウンさん。


大人気のアイドルグループを脱退後、ソロで活躍していたヨンウは、自らのバイク事故で休業を余儀なくされました。
怪我も完治し、彼の復帰作として選ばれたのは、ベテラン舞台俳優・ジェハの相手で、演劇「アンチェイン」のシンガー役。

【舞台劇・アンチェイン】
閉ざされた空間に捕らわれた2人の男「マークとシンガー」の2人劇。
何故、捕らわれ監禁されたのか、事件の糸口を探そうとお互いがお互いの腹のうちを探っていく、と言う心理劇。元はこの映画『メソッド』の劇中劇から、生まれたんだそうです。


シンガーはウォルターを愛して、愛に身を焦がし、敵であるマークをウォルターだと思い込む。ウォルターはシンガーの愛を受け入れるが、マークは最後にはシンガーを殺してしまう汗汗この劇の難解さが少し分かりますよね。

舞台の顔合わせ初日から、連絡も無く平気で遅刻してくるヨンウ。マネージャーや付き人は、ヨンウの機嫌を損ねないよう立ち回りますが、ベテラン中年俳優ジェハは、面白くありません。


本読み中に、SNS用の写真撮ったりして、集中してないヨンウ。

「シンガー、私を愛しているんだろ?」
ジェハは、何度目かの本読みでそんな彼を、自ら渾身の演技で、一瞬にして魅了します。


「劇中の沈黙は、観客にも緊張感を与えるが、それも長くは続かない。だから火花を散らす演技で、魅了するんだ!」
突き飛ばされ、怒号を浴びるヨンウ。
「シンガー、分かるだろ?私がどれほどお前を愛しているか。初めてあった時、お前は私の心を虜にしたんだ!」
ヨンウはこの時、彼の演じるウォルターに、本気で涙を流したんです。


「すまない、僕が愚かだった」


「いいんだ、今の状況では無理もない」
この時、この孤独な若者は年上の彼に、何かを感じたんですね。

その夜、舞台監督とジェハの家を訪れたヨンウは、そこでジェハの妻、画家のヒウォンと知り合います。夕食を共にしている時も、マネージャーから頻繁に電話が鳴っていました。

この日を境にヨンウは、シンガーになりきり、ウォルター(マーク)に、どんどん惹かれていきます。台本にも書き込みがぎっしり。監督には、芝居の神が降りたな?と言われる程。
ジェハは、メソッド演技法を分析したノートを、芝居の演目ごとに書いていました。

小道具を自分で用意する為にジェハは、買い出しにでます。その時ヨンウも自ら同行したいと申し出、マーケットへ行きました。


途中、ヒウォンがやって来て、拘束用の鎖を探す3人。この時のヨンウのヒウォンを見る目が、嫉妬で燃えてる❗


マーケットから帰る車の中から、仲良く歩くジェハとヒウォンを見たヨンウは、自分が借りた演劇の本をジェハに示そうとします。僕はここだよ見て、って感じで。しかしジェハは気付いてくれません。ヨンウのこの後の何とも寂しげな表情が、切ないんです。

ジェハの家で借りた演劇の本を、徹夜で読み終えたヨンウはある日突然、ジェハの家を訪れました。


演劇論からヒウォンとの馴れ初めまで、話しを聞くヨンウは、2人の様子をじっと見ていました。玄関に置いてある、人の頭を型どったオブジェ。ヒウォンは学生の頃、彫刻をしていました。2人の結婚は、このオブジェがきっかけでした。


その日はそのまま、彼の家に泊めて貰ったヨンウ。
ジェハは既にメゾット演技法を実施していて、朝は体を絞る為にジョギングに出ていました。
「アイドルは大変?」
朝のキッチンで、ヨンウとヒウォンは話します。
「彼は日常生活に支障をきたす程、役にのめり込むの」
ジェハの事をそう言うヒウォンに、練習相手を頼むヨンウ。
この時のヨンウの眼差しが、怖い…

彼は元々、口数が少なくて何を考えているか分からない。
でも、目で語るんですよねビックリマークビックリマーク
表情もそうだけど、目目、なんだなぁ。ヒウォンも何か背筋が凍る感じがあったのでしょう。直ぐにその場を離れます。

本番が近付き、舞台での練習が始まった日、ヨンウはスポットライトを嫌いました。
彼がバイク事故を起こしたのは、もしかして車のヘッドライトに怯んだから?


屋上に逃げたヨンウに、優しく寄り添うジェハ。この頃から彼もまた、ヨンウに特別な感情が芽生えたのかと思わせる場面です。


「ずっと会いたかった」
この笑顔、シンガーなのかヨンウなのか?

「ぼくを送っていく途中、周りの目を気にせずに手を握ってくれたね。その時、感じたんだ。愛し合ってると」

「だから、これは貰う」
それは小道具用に一緒に買った、手のオブジェの指。


「もらっておくよ、僕のだから」
このセリフを言うヨンウの、なんとなまめかしく妖艶な事か❗ジェハもはっきりと、戸惑いを見せていました。


そんな舞台の2人を、客席から見ていたヒウォンは、とても不安げに見えます。
男と男と女。どんな作品のどんな関係でも、危ういですよね。

ポスター撮影の日、裸で撮ろうと言ったのは、ヨンウでした。2人の役柄にふさわしいからと。


生身の身体に直接触れる手、熱い吐息、感じる体温。戸惑っていたのはジェハの方でした。
「付き人から逃げたいんです。一緒に帰りましょう」
ジェハ、もうヤバい顔つきです。


2人きりのお店で、ヨンウはジェハに向かって愛の告白とも取れる歌を歌って聞かせました。

シンガー、いえヨンウに惹かれていくジェハ。
練習にも苛立ち、監督と言い合いまでしてしまう。舞台袖に、差し入れを持って来たヒウォンを見つけたジェハのイライラはピークに。
拘束シーンで、ヨンウの手を怪我させてしまいました。


ジェハは、自分の気持ちの本意が分からないのか、それとも認められないだけなのか。

夜中、眠れないジェハは、劇場へとやって来ます。
「今までどこに?」
その舞台には、なんとヨンウが…
「待ってたんだ。とても怖かった。助けを待ってたんだ」
見つめ合う2人。


ジェハはゆっくりと、ヨンウを抱き締めます。そして、初めてキスを交わすんです。


その姿をヒウォンは見ていました。いつもと様子の変わった夫、メソッドノートには、何も書かれていませんでした。ジェハの行動をとても理解していたヒウォン、悲しみと怒りで劇場のポスターを破ってしまいました。
部屋に戻ったヒウォンは、SNSに投稿されている、アイドルと自分の夫の写真を見ていました。

翌朝、ベッドから出ようとするジェハを引き留め、ヒウォンは彼の上に覆い被さります。キスをし、服を脱がそうとしますが、ジェハは全く反応してはくれません。
「私を見てよ。苦しんでるの、優しくして」

妻にもはっきりと説明出来ない「何か」が、ジェハを支配しています。
そんな彼の前に、無邪気に会いにきたヨンウ。


「ヒョン」
韓国語のこの呼び方、萌えますよね。K-POPグループの男の子が年上のメンバーに向かって使ったりします。
本当の兄弟以外に、親しい年上の人やお世話になってる人に使ったり。ここではヨンウは愛情を込めてジェハをそう読んでますラブラブ


ジェハは、ここで何かが外れてしまった。無邪気に笑うヨンウを見て、思わず腕を掴み自分の家のガレージにヨンウと共に隠れました。
固く鍵を閉じて。


壁際に追い詰め、ジェハはヨンウに聞きます。


「お前、同性愛者か?」
少し微笑んだヨンウは答えます。
「いいえ」


「でも、好きなんです」
ヨンウの告白にジェハは、キスで答えました。




2度目のキスは、ヨンウからも…




息づかいと、リップ音と、恍惚の表情のヨンウ…






2人はそのまま、ジェハの車で海へと逃避行しました。


これまで見せた事のない、弾けるようなヨンウの笑顔。これが年齢相応の表情なんだろうな。誰も彼をこんな風に笑わせられないよ。

ヨンウの事務所の担当達は、大騒ぎです。黙って旅に出たんですから、間違いがあったら大変です。


付き人は、SNSに写真が投稿されているのを見つけました。


海で遊ぶ2人。この時のこの瞬間だけが、彼等の幸せな時間でした。
ヒウォンもSNSに投稿されている夫とヨンウの写真を見ていました。


幸せそうに眠る2人の時間は、突然終わります。


2人の居場所を突き止めたマネージャー達が、ヨンウを連れ戻しに来たんです。車を下ろされ、置き去りにされるジェハ。そこには妻、ヒウォンの姿もありました。


この海はいつもジェハが、何かあると隠れていた場所でした。ヒウォンは知っていました。だから彼らに居場所を通報したのです。
「あんまりじゃないの!」
ジェハを罵るヒウォンでしたが、何も話さないで演技なんだから、と言います。妻として、こんなに切ない事ないよね。

SNSでは、ジェハがヨンウを拉致した等と書き込まれていました。


「ヒョン!心配ありません、すぐにみんな忘れます。今どこに…」
ヨンウからの電話は、直ぐに切れてしまいました。

「アンチェイン制作報告会」の日。
スキャンダラスな背景を背負った舞台、そして出演者にマスコミが集まっていました。
あの日以来、控え室でジェハとヨンウは再会します。


目、の演技❗

舞台裏でヨンウはジェハに言います。
「愛を公表したくて、僕がマスコミに伝えました」


「ヒョン、僕を愛してますよね?」


ジェハの手を取るヨンウ。
「世の中に知られても、僕は怖くありません」
真っ直ぐに愛を伝えるヨンウに、ジェハは何も答えず握られた手をほどきました。ヨンウの顔を掴み苦しげな表情を見せた後、舞台へ出ていきます。
マスコミを前にジェハは、事件の原因は自分にあるように言われている事について、言い訳しませんでした。拡散された写真は演技に没頭した結果だ、と言ったんです。
「メソッド俳優ですから」

愛を公表しようとし、怖くないと言ったヨンウの隣で、ジェハは堂々と彼を裏切りました。自分を見もしないジェハをじっと見つめるだけのヨンウ。またも、彼の目の演技❗
ヨンウが発言する事さえ遮り、ジェハはあの日の2人は、真実ではないとヨンウに分からせようとしたんです。
可哀想なヨンウ…えーんえーん

漆黒の闇の中、ジェハの家に忍び込む誰かが…眠るジェハとヒウォンを見つめていたのは、ヨンウ。
次の朝ヒウォンは、話しは公演の後で、とジェハを送り出しました。
彼女は、部屋の中が荒らされている事に気付きます。人影と物音に、急いで外に出ようとしたヒウォンは、玄関に置いてある人の頭のオブジェが、粉々に割れているのを見たのです。

公演開始、ギリギリの時間にヨンウは到着しました。控え室で彼はジェハに、メソッドノートを渡します。
「これは必要では?ジェハさん」
ここではもう、ジェハを「ヒョン」とは呼ばないのです。
何故家に行ったのかと問い詰めるジェハに、ヨンウは言いました。
「今日はシンガーを完璧に演じられそうです」

舞台の幕が開きました。
この映画のクライマックスです。
拘束され閉じ込められた2人の男。
「ウォルター、とても怖かった。ウォルターの助けを待ってたんだ」

初めてキスをした夜の言葉がダブります。「助けを待っていた」
ヨンウは、助け出して欲しかったんです。虚無感から、そして孤独から。
演じながらジェハは、家に忍び込んだヨンウが、妻に何かしたのでは?と、芝居と現実の区別がつかなくなってきます。
「シンガー、本当に私を愛してるのか?」
「まだ疑ってるの?僕が愛する人はウォルターだけだ!」


ヨンウもシンガーを演じながら、本当の心はヨンウそのものでした。

ヨンウがヒウォンに何かしたのではないか、もしかしたら…

「ウォルター、ここからは出られない。あなたと自分自身を僕がここに監禁したんだ。何故なら、クレアに奪われたくない。それに彼女が僕たちを見つけたら大変だ。だから殺した」

演じているのか、現実の出来事に翻弄されているのか?


ウォルターが、ジェハが、ヨンウの前で自己を失う…

「愛されないのには耐えられない。だから死ぬまで監禁する事にした」


最後シンガーは、クレアを殺した事を告白し、ウォルターと心中を図ります。しかしウォルター(ジェハ)は、自分もシンガー(ヨンウ)も死なないように行動したのでした。

「愛していると言ったのは嘘だったの?」
ヨンウのセリフが、劇場を包みました…

「子供や子犬は嫌いだ。理由もなく愛される。愛情の総量は有限なのに」

「自分が助かりたいんだな、だから助けるんだ」

ジェハは観客席に居たヒウォンと、劇場を去ります。ヨンウが残した自分の欠片(指のオブジェ)を残して…


余韻がぁ
舞台が終わっても、気を失ったままのヨンウをジェハが起こす場面で、観客の喝采を浴びる2人。
「僕は完璧に演じたし、あなたもウォルターそのものだった」

舞台で称賛の拍手を浴びる2人はもう、ウォルターとシンガーでした…

2人のクライマックスは、車庫でのキスと舞台での首つり場面。


ヨンウは舞台でジェハと、心中したんだろうと私は思います。
アイドルとしてのヨンウは成功を納め、ヨンウ個人としての愛は、滅びました。

ジェハの本当の気持ちは、どうだったんだろう?あのまま「メソッド俳優」として生きていくんだろうか。

でもでも!!!!
嘘を付く時も真実を言う、という最初に書いたセリフは、嘘ではなかった。ややこしいなぁ💦
これまでの人生全てを掛けて、ジェハを愛したヨンウとは違って、これまでの人生の全てを捨てる事が出来なかったジェハ。

大切なものの重さが違うとはいえ、ならば何故、海への逃避行を決行したのか、その後の保身のような行動もヨンウの為ならば何故、それを彼に示してあげなかったか!?

それさえも愛というなら、それは違うよとジェハに言いたい私がいました。

もちろん、この最期だから良いのだ!
2人が本当に駆け落ちでもしたなら、私はブログを書いてなかったと思う…


腐女子心は、複雑なのよあせるあせるあせる