昔、何かやろうとして、詰まって質問でもしようものなら、コミュニティから「然るべき自助努力を払ってから質問すべき」みたいな敷居があった。ネットに限らず、誰かにモノを聞くときの資格ってのが、何となくあって、それに答える相手のコストなんてのも考えなければいけないという不文律が感じられた。
 でも、パソコン通信から2ちゃんねる、mixi、ブログと移ってきて、現在ではtwitterの世界になり、基礎的な知識はまあググるか、ヤフー智恵袋みたいなお手軽な情報サイトに頼る人も増えたみたいだ。レシピサイトであれテキストサイトであれ、その道が好きだ、と思う人は、まずどっぷりそっち方面が充実しているサイトを読んでだいたい満足してしまうような感じになってる。

 そういえば、何か新しい分野に顔を出すとき、自己紹介だけでなくモノの聞き方や基礎知識に関する素養をあまり問われなくなった気がする。気がするだけであって、実際は考えすぎなのかもしれないが、昔は半年ROMれとか平気で煽られたのを良く覚えてる。

 良く考えると、MLとかでも「それはこの本を読んでから議論してください」というようなことを言わなくなった。徹底的にスルーするか、短い反応を返す程度だ。twitterでも「これだけは知っててください」とか書かない。ていうか、流れていくので書きづらいってのもあるけど。

 ああ、私の慣れ親しんだネット文化はどうなってしまうのか。きっとどうにもなってないんだろうが。