身を投げ出す・・その感覚が、俳優のがんばりどころというか、
気持ち良さにつながる、仕事の醍醐味のひとつのような気がいたします。
覚えた台詞をすべて無視して、
役の当事者性にのみ集中して舞台に立つこと。
客席の大海原に、海水浴で遊ぶ子どものように、
無我夢中で身をゆだねること。
台本に書かれ、ふりかかってくる過酷な運命や試練を、
自分の力で変えてやる!と、
舞台上で大の字に立ちふさがること。
昨日のこと、明日のこと・・・そんなこと考える余裕もなく、
ひたすら舞台上の今に、役としてふんばること。
身を投げ出して、ふんばること・・・。
胆の底から笑った気持ちよさ・・・と、どこか近い感覚がありますね。