鑑賞歴50年オトコの「落語のすゝめ」

1956年に落語に出逢い、鑑賞歴50余年。聴けばきくほど奥深く、雑学豊かに、ネタ広がる。落語とともに歩んだ人生を振り返ると共に、子や孫達、若い世代、そして落語初心者と仰る方々に是非とも落語の魅力を伝えたいと願っている。


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インフルエンザの流行シーズンとなった。今年はワクチンが充分でないと聞く。大流行にならないことを祈りたい。

風邪を題材にした落語「うどん屋」を味わってみよう。

 

寒い冬の夜、天秤棒の両端に七輪とうどん等の材料を入れた箱をぶらさげて、「な~べやきうど~ん」と売り声を発しながらうどん屋が町を流している。上得意は夜っぴて博打をやっている連中や大店(おおだな)の奉公人で、大量注文が期待できた。こうした客たちは世間や主人を憚って小声でうどん屋を呼び止め、注文することが多かった。

 

一人の酔っ払いに呼び止められるが、同じ話を何度も聞かされた挙句、酔い覚ましの水だけ飲まれて立ち去られる。また、女性に呼び止められるが、「今、子供が寝たところだから静かにしてください」と言われ商売にならない。

今日は日が悪いと思いながらも気を取り直して流していると、一人の男が小声で「うどん屋さ~ん」と呼び止め、「今、仲間と悪さ(博打)をやっている最中で、小腹が減ったのでうどんを10杯、あそこの家まで届けてくれ。世間を憚ることをやっているんで静かに頼む」と言う。

 

大口の商売が出来て気を良くしながら更に流していると、大店から出て来た一人の男がかすれた小声で呼び止め、「うどんを一杯頼む」と言う。奉公人を代表した試し食いで、今度も大口に違いないと期待しつつ誂え、客は美味そうに食べる(ここで演じられる所作が見所である)。

食べ終わった客が「お代はいくら? ああそう、ここへ置くよ」と相変わらずかすれた小声で言うので、うどん屋も気を遣って「ありがとうございます」と小声で答えると、「うどん屋さん」「へえ」「あんたも風邪引いてんの?」。

 

この噺は冬場によく高座に掛けられるもので、五代目柳家小さんの一席がその代表格である。東京と上方では少し内容が異なっており、上記のあらすじは両方を一緒にしたものである。上方では「風邪うどん」という演目で演じられている

 

【雑学】夜鳴(よなき)蕎麦(そば)饂飩(うどん))は冬の季語である。私の子供時代、寒い晩にチャルメラを鳴らしながら通りを流していた屋台のラーメン屋(当時は“支那そば”と言った)が懐かしい。1990年頃までは屋台をライトバンに代えて流しているのを見掛けたことがあるが、今はまったく見ない。受験生などの夜食は即席めんに取って代わられているのであろう。

即席めんは日本で誕生した、20世紀の大発明の一つに上げられているものである。日清食品の“チキンラーメン”が嚆矢で、1958(昭和33)年のことであったと聞く。

 

(北野異人館街・兵庫 2007年)

 


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