【なにが毒なのか】
ベジタリアンは肉食が毒だといい
糖質制限実践者は糖が毒だという
オーガニックにこだわる人は食品添加物や農薬が毒だという
いったい人間にとって何が毒なのか
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その人の処理能力を超えたものはすべて毒
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食品は
消化→吸収→利用
と言う過程をとります。
100の栄養を取っても、体内で100が有効に利用されるとは限りません。消化、吸収、利用のどこかで本人の処理能力を超えれば、その栄養は要らない物=毒になります。
ベジタリアンが肉を食べて体調不良になるのは、肉の処理能力が低いからです。
タンパク質不足という面もありますが、生まれつきの腸内フローラの違いが大きい。
ですのでタンパク質不足を解消しても、処理能力の限界があります。
肉食家は肉の処理能力が高い。
二人が議論しても平行線です。
野菜で便通が良くなる人は、野菜の処理能力が高い。
野菜で便秘する人は、野菜の処理能力が低い。
二人が議論しても平行線です。
プロテインを例にしてみましょう
プロテインを一日60g取るとします。
Aさんは一日のプロテイン処理能力が60g以上あるので、プロテインのタンパク質を有効に利用できます。結果、プロテインで体調が良くなります。
Bさんは、一日のプロテイン処理能力が10gだとします。健康にいいからと頑張って60gとると50gは処理できず、毒になり、体調不良になります。
「プロテインで体調不良はタンパク質不足だ」
と信じて、吐き気と戦いながら、プロテインを飲み続けるとします。はじめは高タンパクにより体調が良くなりますが、数ヶ月後、あるいは数年後に体調不良になります。
私と一緒にプロテインを5年間飲み続けた方々の中に、はじめはプロテインで体調良好、数年後に不良になり、はじめて気づきました。
原因は単純なタンパク質不足ではなく、生まれつきの腸内フローラがプロテインの処理能力が低かったからです。
そこでEAAを開始しました。
EAAの場合、消化→吸収→処理の三工程のうち、はじめの消化が必要ないです。すでにアミノ酸になっていますから。
プロテインやEAAが一番必要な人は誰でしょう。
癌の手術をして胃腸が弱り、食が細い方。
精神的なストレスや、過労により、食が進まない方。
そういう方はプロテインも飲めないです。
一番必要な人たちが飲めません。
一方EAAですと、処理能力が低くてもいいので、食が細い方でも飲めますし、プロテインのように腸内フローラを悪化させることもありません。
EAAで体調不良になったのは
EAA自体の責任ではなく、
現在発売中のEAAがアスリート向きでロイシンが多いからです。
つまりEAAではなく、EAAのアミノ酸バランスが悪いからです。
この改善方法はいろいろなところですでに述べていますので、ここでは省きます。
長い間、食事法の流派の違いで、
あたかも宗教戦争のような醜い罵りあいが行われてきました。
お互いが自らに正義ありと考えているのですが、
なんてことはない、その正義はたんに各自の処理能力による物です。
ベジタリアンの先生の元には
肉食の処理能力が低い人が集まります。
糖質制限の先生の元には
糖質制限で糖化ストレスが改善されて元気な人たちが集まります。
アンチ糖質制限の先生の元には
糖質制限で低T3になった人たちが集まります。
これからの時代、
醜い食事法流派戦争を離れて
各自の処理能力を考慮した食事法が必要になります。