内閣総理大臣鳩山由紀夫様

 私は政治についてはまったくの素人ですが、米軍普天間基地移設問題に限っては、対立する両者の双方が納得できる解決策を思いつきましたので、そのことを総理にお伝えしたくて一筆啓上させていただくことと致しました。
 しかし私のような素人が思いつくようなことは、既に総理も思いついておられるのかもしれません。そしてそれを表明する時機を窺っておられるのかもしれませんが、いよいよその表明の時が迫ってきています。アメリカは18日までに回答するよう求めています。いよいよ決断の時です。
 普天間基地の移設先として、アメリカは自民党政権との間で合意のあったキャンプシュワブを、沖縄県民は県外または国外を考えていて、一方を立てれば他方が立たない板ばさみの状態です。アメリカを立ててキャンプシュワブに決めると社民党が離脱して連立政権が崩壊する恐れがあり、沖縄県民を立てて県外または国外に決めると日米同盟そのものに亀裂が生じる恐れがあります。
 そこで両者を立てる方策として、移設先を暫定的にキャンプシュワブとし、キャンプシュワブに移ってから次の移設先を模索するというのはいかがでしょうか?いったん移設すればそこが永久の移設地になるという固定観念が板ばさみの原因です。そこは柔軟に、キャンプシュワブからも次の移設先を探すことはできるのではないでしょうか?このように決定すれば、アメリカと沖縄県民の双方を立てることになるのではないでしょうか?
 しかしこのような双方を立てる解決策は、既に聡明な総理ならお考えのことかもしれません。それだったら私の出る幕ではありませんが、もし双方が納得する解決策を模索すると言いながら何も妙案をお持ちでないのなら、このような解決法があるということを申し上げたいと思います。くれぐれも、どちらか一方に偏った決断だけはなさらないよう、日本国民を代表して切に願っております。

                            ユニオン太郎