季節
もうこんな季節になったのかと思うことがある。
少なくとも、見ていてもいなくても、季節は過ぎてゆくということだ。
義務
何かを始める場合、最初の一歩を踏み出すために非常に有効だ。
しかし、「それだけやっていれば良い」という、ある種の怠惰の正当化にも使うことができる概念でもある。
ロ短調
淡い光の中、目を閉じたまま沈んでゆく。
蛙
近くに池など無い場所で蛙を見かけたことがある。雨の日などに、それまで住んでいた池から出てしまったのだ。
多くの場合、池を出てしまえば生きて行けないだろう。
だがごく一部の蛙が、たまたま別の池を見出し、種の生存の領域を拡大してゆく。
彼らは「いつの間にか湧いた」のではなく、「そこに至った」のだ。
証人
少なくとも、そこに「ともに居た」者に限られる。
禁止事項
「この先、行くべからず」の類を見かけることがある。それによって、危険から守られることになる。
だが、「雨の日の蛙」のことも考え合わせるべきだろう。
面倒
そう思った時点で、なにかを失っている。
妖精譚
遠くに見える花咲く小高い丘、そうして古い石造りの館。
木枠の窓が開くのが見える。
風は目に見えず、香は目に見えず、聞こえる歌も目に見えないままに。
後悔
やった結果による後悔と、やらなかった結果による後悔とがある。
前者から学べることは多々あるだろうが、後者から学べるものは、おそらくほとんどない。
だが前者はそれだけではなく、大きな打撃を受けてしまうものでもあるだろう。
ガブリエル・フォーレ
明るく、しかしやや曇った仏蘭西の田園風景。
