dazz店長のブログ

dazzとはさいたま市にあるドッグカフェRAIN DOGSの看板犬兼店長を務める老犬のことでした


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雨が続いて気が滅入ります。

 

街中でよく、母が通っていたデイサービスの送迎車に出くわします。

「あっ」となって、思い出してしまいます。

亡くなって間もない頃、そこでの母の様子を聞きたくてデイサービスに電話したことが有ります。

親しくなった人も何人かいたようなので、母が生きていた痕跡のようなものを、そういう人たちに会って聞き出したかったのです。

電話に出た職員の方には、名前を名乗るとすぐに分かって、丁寧にお悔やみを言われました。

ただ、通っている方たちに母の死は伏せられているので、話を聞くことは出来ないということでした。

動揺を避ける為に。

まぁ 当然の配慮かなとは思います。

 

 

 

 

母が亡くなる数ヶ月前あたりから、実家の近くまで行くと父の怒鳴り声が外まで聞こえてくることが多くなりました。

母は基本的には家の中では手すりにつかまって一人で歩くことができましたが、その頃になるとだんだんとそれも難しくなり、転んでしまうことが多くなりました。

転んでしまうと一人では起き上がれずに父が助け起こすわけですが、老老介護ですからそう簡単には起こせず疲労とフラストレーションが溜まり、怒鳴り声となってしまうのでした。

父は母になるべく椅子に座るかベッドに横になって、じっとしているように求めていましたが、母はそれだけが自分の生きている証明だと言わんばかりに家事をやろうとしました。

そうしては、転んでしまったり、最後まで出来なくなってしまって、父に怒鳴りつけられるという繰り返し。

家の空気が荒んで、母の生きてゆく気力のようなものが少しづつ失われてゆく気がしました。

僕はただ大声で怒鳴ってばかりの父を嫌いましたが、同時に、少し認知症の症状も出てきた母に対して、どうしていいのかわからず大声を張り上げるしか出来ない父に同情もしました。

在宅での介護は限界かな、と家族みんなが思い始めた矢先、母はあっさりと逝ってしまいました。

 

今、父一人なってしまった実家に、毎日仕事帰りに寄っています。

夜行くと、母が使っていた介護用の椅子やベッドや手すりはレンタル業者が引き上げて、ガランとしてしまった家に父が一人でいます。

不眠が続き、食欲もあまりないみたいです。

もともと料理好きで、母の分まで苦もなく作っていたのですが、一人分ではやる気が出ないらしく、買って来たおにぎりなんかを食べているみたいです。

僕が行くとビールと簡単なおつまみを用意してくれます。

父と二人だとあまり話すことがありませんが、「そんなに寂しいんだったら、もっと大切にすればよかったのに」と口をついて出てきそうになりますが、それは飲み込みます。

 

 

僕が年をとって、奥さんがもし先に逝ってしまった時、自分の為にだけ生きてゆく力が果たして僕の中に残っているのかな、と考えると、父の有り様がとても切ないです。

 

 

 

 

 

 

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