劇場版モノノ怪 唐傘 | 雨と月の夜

雨と月の夜

アニメのメモ

圧倒的な映像で見るものを釘付けにする。

雨月夜、思わず声が出てしまったほど、終わってすぐに立てなかったほど。

絶対に映画館推奨、音響のいい映画館ならなおよし。

 

中村監督のセンスが遺憾なく発揮された傑作。

テレビシリーズのあの映像を大画面で、そしてさらに洗練された映像センスで、劇場版として映像化。

妖怪の中でも非常に有名な、つまり皆が知っている、認知度が高い、すなわち非常に強力な妖怪である唐傘。もののがたりでも最強の仇として出てきた妖怪。これがとりついた大奥での騒動。情念渦巻く大奥、怪異が生まれる、住み着く場所。

 

まず特筆すべきは黒沢さんの怪演。非常に魅力的にキャラを演じてくれた。わかっているけど黒沢さんホント天才だわ。

そして黒沢さんと対等の絶対演技空間を展開する碧ちゃんと花澤さん、さらに小山さんに甲斐子さん、これだけでもう圧巻。正直、笑いが出るほどすごかった。天才がこれだけ揃うともう誰も手が付けられないねw

薬売りは櫻井さんが降りたことで神谷さんに。まあ・・・神谷さん無双だわな、ちょっと鉄板すぎるけど。テレビシリーズとは違うというイメージを持たせるのに成功している。というかさ・・・たぶんおそ松声優だったら、誰がやっても大丈夫かも?

 

そして映像。もうこればっかりは、見ないとわからない、それも劇場の大画面で。できれば少し前に座ったほうがいいと思う。非常にセンスのいい、見たこともない映像が展開される。現在の日本アニメの頂点、そして世界が日本アニメに追い付けないことを証明してみせる。これ、大量の深夜アニメ、昼間アニメを作ってきた日本アニメだから生まれたのかなーと思う。まるで泥の中に咲く蓮の花のよう。

映像の持つ迫力、緊張感、美しさ、そういうものが全部詰まってる。世界のアニメクリエーターが自信喪失しそう。

 

劇場版は3部構成。これは楽しみだ!