歌集を読んで思ったことを素人の私が気ままに綴ります。おそれ多いことやけど
今回は12月に図書館で借りていた本です。
萩原慎一郎(はぎはら しんいちろう) 『歌集 滑走路(かっそうろ)』 りとむコレクション102 2017年12月25日 角川文化振興財団発行。
1984年東京都生まれ。私立武蔵高校・早稲田大学卒。りとむ短歌会所属。
この歌集をご存知の方は多いと思います。
2020年に映画化されたり、2022年より高校国語の副教材に採用されたようです。(ウィキペディアより)
良い歌集だということは聞いていましたが、改めてきちんと読んでみました。
全295首の中からタイトルの歌を含めて8首選びました。
●○○●○○●○○①
いろいろと書いてあるのだ 看護師のあなたの腕はメモ帳なのだ
見たことあるよこんな人。ボールペンで手の平とかにちょこっとメモしてるのん。人間の身体にボールペンで文字が描けるって知って驚いたなぁ
●○○●○○●○○②
作業室にてふたりなり 仕事とは関係のない話がしたい
うわ~っ。いいねぇ。どこにもな~んにも書いてないのに恋愛の花が咲いてるぅ
例えばこんな作業場はどうでしょう?
写真はMOZUミニチュア展より
仕事とは関係のない話ねぇ…う~んまずはお天気の話からしましょうか?
●○○●○○●○○③
きみのため用意されたる滑走路きみは翼を手にすればいい
タイトルとなった歌。私はなかなか読みとれなかったけど、「きみ」というのは本人を指すのかまたは同じような境遇の人に向けて歌ってるのかな。もう飛び立つ用意はほぼできてるけど、後は翼だけがあればすぐに未来へ飛びたてるのにっていうことかな。
●○○●○○●○○④
停留所に止まってバスを降りるときここは月面なのかもしれず
ふっとした瞬間、あれっここはいつもと違う世界なの?って思う時、あるある
この歌好きです
●○○●○○●○○⑤
ぼくも非正規きみも非正規秋がきて牛丼屋にて牛丼食べる
仲間がいて少しうれしいのかもしれないけど、また今年も秋が来てしまい境遇は今までと変わらず牛丼を食べるしかない現実なのだ。
写真はMOZUミニチュア展より
●○○●○○●○○⑥
今日も雑務で明日も雑務だろうけど朝になったら出かけてゆくよ
あ~あ、なんかやるせないなぁ。お腹が黒くぬりつぶされそう
●○○●○○●○○⑦
コピー用紙補充しながらこのままで終わるわけにはいかぬ人生
意欲も能力もある若者をこんなところに閉じこめてしまう会社や社会ってなんだろうね。すべての若者に平等に挑戦できるチャンスがあればいいのに。
●○○●○○●○○⑧
東京の群れのなかにて叫びたい 確かにぼくがここにいること
たまに大勢の中にいると、孤独を感じることがありますね。
ここは確か、京都三条大橋からの眺め
以上8首です。
これもご存じかと思いますが、
萩原慎一郎は初めての歌集『滑走路』の出版直前に自死しました。
中学時代に負ったいじめによる心の傷や後遺症があり、
非正規雇用で働きつづけなければならない不安や悩みも多くあったようです。
歌集の巻末に華々しい受賞歴があり、彼の実力が目に見えてなんだかうれしくなります。
話は変わって、前回のブログのその後ですが、1/4の転倒で骨折はしてないと思ってたのですが、10日の診察で『第一腰椎骨折』ということでした。
で、硬めのコルセットみたいなのをつけてます。私はFBIのベストと呼んでいます。カッコイイでしょ
ほぼ24時間つけてて、お風呂の時だけはずしていいんです。
これを2、3ケ月続けます いつか自由になる日を信じてるからね~
本日もお越しいただきありがとうございました