(「三江」からの続き)
阿芳の言葉を聞いて、暫しうろたえていたのですが、頭の中で変なスイッチが入ってしまった様です。狒狒爺達のおもちゃにされない様にとそばに置いていただけなのですが・・・。
何時も一緒に居たものだから、情が移ってしまったのかも知れません。父親の娘に対する気持に少し似ているのかもと、今の私には言えます。
腹が立ったのは阿麗にではなく、三江の男にです。自分の大事な女に、「何て仕事させてんじゃ、ボケ~」と、沸々と怒りが湧いてくるのです。
そして、「そんな男に騙されて、何しとんじゃ」と、阿麗の事が心配で、何とかしてやらねばと変なスイッチが入ってしまったのです。
色々考えているうちに、「そうだ、阿麗と結婚しよう」と、完全に常軌を逸してしまいました。
その当時の私は、過去のトラウマで、女性が嫌いな訳ではないのですが、女性の相手をするのが苦手で、面倒な事になるならば、触らない方が良いなんて考えていました。
そんな私に両親は、「早く結婚して孫の顔を見せてくれ」と、事あるごとに言うのです。中国駐在は、それから逃れる事もできるので、都合が良かったのですけどね。
親も喜ぶし、私も余計なこと言われなくてすむし、阿麗も酷い男に騙されなくてよいし、「これこそ、WIN・WIN・WINの関係と言うやつや~」と独り言ちるのでした。
ここで申し上げておきますが、私には変な趣味はございません。中学生の少女には興味はないのです。保護者的な存在に徹してました(本当か?)。本当です(あしながさんか?)。
そうそう、あしながおじさんの心境ですわ(あれって最後は結婚しちゃうんやで、犯罪ぎりぎりやで)。いや、そんなつもりではなかったのじゃ(でも、そうなっとるやんけ)。
いやいや、23歳の大人だから犯罪じゃないだろよ。などと、色々考えながら出した結論でもあったのです(何か合点がいかないよな)。まぁ~いいじゃないの・・・。
阿麗は、そのうちに帰ってくるでしょう。生活費を稼がなくてはならない訳ですからね。そうとなったら、今から準備をしていかなければと、あれこれ計画を立てました。
先ずは、私に注意を向けさせなければと、プレゼント攻勢をかける事にしました。月に一回澳門(マカオ)にビザ更新のために出境していたのですが、手あたり次第買い物です。
腕時計、ハンドバッグ、洋服など、阿麗が喜びそうなものを買いました(金で釣るのかよ、男としてのメンツはないのかい)。あしながさんだって金で釣ったんやん。
動機はいささか不純かも知れんけど、これも彼女のためだからと歯止めが利かなくなった白楽雲です。恋は盲目とはよく言ったものです。「え、これが恋」と、かなり奥手の白楽雲です。
一大決心をしてから一週間、阿麗から電話がかかって来ました、「今日来ますか」、「おおよ」と、いそいそと出かける頭ん中花畑の色ボケ白楽雲の行く末は如何に・・・。
(つづく)
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