(「タコ部屋」からの続き)
すっかりカラオケ通いが板についてしまった白楽雲。そうそう、カラオケの事を中国では「卡拉OK(カラオケ)」と言います。若い女性の事を中国では「小姐」と言います。
だからカラオケの女の子達の事を二つ合わせて「卡拉OK小姐」と言います。スッチー(今はCAですか)の事は「空中小姐」と言いますね。兎に角「小姐」を付ければいいのです。
ところで、夏真っ盛りの広東省。毎日暑くて暑くて大量の汗をかくのです。気持ち悪いったらありゃしない。 おまけにシャワーは溜池の水だし、お湯は出ないしね。
仕方ないからシャワーの仕上げは冷蔵庫から出した鉱泉水(ミネラルウォーター)を掛けるのです。溜池の水を洗い流したいですよね。何で冷蔵庫から出すかって・・・。
私も馬鹿ではありませんので、冷蔵庫から出して日に当てておくのですが(お湯にする目的でね)、打掃小姐(掃除の御姉さん)が気を利かせて戻してしまうのです。
何度言っても解ってくれないので、諦めた訳ですばい・・・。「あ~、風呂に入りたい」と心の底から想った白楽雲は、ある行動に出ます。「なんとしても風呂に入るんだい」。
「あ、そうだ・・・、ホテルに泊まろう」と言う訳で、小李を連れて、新会市のホテルに行く事にしました。当然週末にです。総経理も香港人もいないので、気楽なもんです。
小李に「崖南鎮で昼飯食べてから行こうぜ、食堂に昼も夜も明日の昼も食事は要らないと言っておくれよ」(アラジンか)。だって、工場の飯はゲロマズだからね。外飯の方がましです。
小李も承知してくれましたので、11時にバスを止めて、いざ崖南鎮へ。中国では大きな町には公共汽车站(バス停)はありますが、途中の村などにはありません。
でも、走って来るバスに手で合図すれば止まります。親指を地面に向けるのです。こうして崖南鎮にやって来た白楽雲一行(二人だけじゃん)。
カラオケの帰りにたまたま食べた炒飯と雲呑(ワンタン)が美味かったのです。炒飯は油が少なく油飯ではありません。雲呑にコチジャンみたいなのを放り込むと辛くて美味。
暫し舌鼓の白楽雲。すると卡拉OK小姐が3人やって来ました。阿麗と阿芳ともう一人。「何してるの」、「飯食ってるの、君達は食べたの」、「まだ~」、「じゃ~、食べて行きなよ」。
彼女達の定番は、辣椒(シシトウとピーマンの中間みたいで飛び切り辛い)を醤油で炒めたものと白飯。湖南省は四川省と同じくらい辛い物を食べるのです。
彼女達は食べ終わると、「何で工場で食べないの」、「これから新会に行くからね」、「え~、私達も行きた~い」、「じゃ~、一緒に行くかい」、「行く行く、ちょっと待っててね」。
午後2時のバスで行く事を告げると、「解った~」と言って走り去りました」。きっと、おめかしする為に宿舎に帰ったんでしょうね。まだ時間はあるし、のんびり待つか・・・。
しかし、午後2時になっても彼女達は来ません。「奴ら本当に来るのか」、「来るだよ」、「もう2時だぜ」、「心配しなくていいだよ」、「でも・・・」。2時10分を過ぎました。バスも発車しません。
イライラが募る白楽雲。バスがエンジンを掛けました。「おい、まだかよ」、「来ただよ」、「え、おいおい、人数増えてるじゃん、ひ~、ふ~、み~、6人になってるじゃん」。
「あ・・・」っと、想わず声をあげてしまった白楽雲。なんと、阿漂もいるではないですか。これは楽しくなりそうですなぁ~(鼻の下伸ばさなぁーい)。
運転手と車掌の賃金は歩合制です。乗客が多いほど彼らの賃金は増えるのです。だから発車を遅らせるのです。前のバスもそうしたのでしょう。
正確なバスの運行なんて頭にないのですね。これが中国式の考え方です。利用する方もそれを見越しているのです。郷に入れば郷に従えですよね。早く慣れないとね。
だから中国人は時間を守りません。1時間程度の遅れは誤差の範囲だと想いましょう。
彼女達の運賃も支払ってやり、一安心の白楽雲。バスは15分遅れで発車です。彼女達は、燥ぐわ、燥ぐわ、煩いったらありゃしない。でも、みんな、いい顔してましたよ。
「まるで小学校の遠足だな・・・」、「遠足って何だか」、「学校から先生の引率で、遊びに行くんだよ」、「日本ではそんな事するだか」、「中国では遠足無いの」、「無いだよ」、「・・・」。
「まぁ~、俺が教頭で、小李が担任の先生みたいだな」、「先生だか」、「李老師(先生の意)、今天晩上你干什么(今晩何しますか)」、「随便你(貴方の好きな様に)」。
「好きな様にって言われてもね~、阿芳は任せるとして、俺は5人も相手すんのかよ」、「何言ってるだか、彼女達仕事があるだよ」、「解ってるよ、冗談だって、冗談」。
すると、「你们説什么(貴方達何話してるの)」と阿漂、「別、別、別説・・・(な、な、何も・・・)」、「是吗(そう)、吃这个(これ食べて)」と渡されたものとは・・・。
(つづく)
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