(「花火戦争の行方」からの続き)
さて、お遊びはここまでです。
私が今回、密かに心に決めた事は、家族の幸せを第一に考えて仕事をすると言う事です。会社の都合に従わざるを得ないと言っても限度があります。
私は入社以来、会社の意向に従い、目的を達成して来た筈です。縁談を断ったとは言え、その対価が報酬カットされたどころか、嫌がらせを受けるなんて謂われは無い筈です。
とは言っても、サラリーマンである以上背信行為をするつもりはありません。会社は私に「社の看板背負って行ってくれ」と、確かに言ったのです。看板背負うだけの裁量がある筈です。
先ず、徹底的に仕事の合理化をする事と生活環境の改善です。私が再赴任を命じられた遠因は、仕事が多すぎる事とここでの生活環境の悪さです。
私の後任はそれに耐えられなかったのです。経験不足もありますけどね。
このままでは、私が何時までここに居なくてはならないのか解りません。後任が問題なく仕事が出来る様にしてやる必要があります。それもどんな手を使ってでもです。
これが、会社に対しての報復であり、白楽雲の決意です。
私の仕事の半分以上が、製品の検査と客先へのサンプル作成に費やされます。にも拘らず、試験器具が不十分でした。会社に頼んでも必要ないと言って聴いてくれないのです。
それ以外の仕事は、分析表の作成、生産在庫報告、出荷の指示、原料の配合割合及び薬品添加量の指示など、全て手計算及び手書きで作成しなければなりません。
今から約20年前の話です。既にコンピューターは普及してました。中国側の事務所や試験室には導入されていましたが、会社は必要ないと言って買ってくれませんでした。
どうしても必要ならば、中国側のコンピーターを借りろと言うのですが、中国語では使えません。当時の幹部連中はコンピューターの知識など全くない輩でしたからね。
「俺たちの時代はなぁ~」と良く言われましたけど・・・。
「時代が違うんじゃい、ボケナスどもが~」
会社の了承が無くても会社に買わせる方法を考えました。例の電話代付け替え方式を利用させて貰いましょう。中国の総経理には相談済みです。
試験器具とコンピューターを購入して貰い、その費用は最悪経費の付け替えで処理して貰う事にしました。そうならない様に話は持って行きますけどね。
「中国側が、試験器具とコンピューターくらい買って貰えよとうるさいんです」と営業部長に電話すると案の定、「そんなの必要ないだろ」。そう言うと想ってましたよ。
「でも、コンピューターは私個人で買います」、「勝手にしろ」。
1週間後、「中国側が、試験器具とコンピューターを買ってくれたんですが、こんなものくらい、お前にやるよと言って金を払わせてくれませんが、如何しましょう」と電話しました。
営業部長は、「何~、いくらしたんだ」、「さぁ~」、「それを聞けよ」、「解りました~」。当然既に解っていますよ。でも、ここは我慢我慢。
翌日、「60万円位です」と電話すると、「そんな端金払ったるわ、本社に請求させろ」、「良いんですか」、「中国人如きに借りは作れんからな」。
何言ってんだい。その端金ケチったのは誰だ!!
因みに、コンピューターのソフトは、Windows98SE(Microsoft Office 付)ですが、当然偽物です。当時は何処の会社も偽物を使うのが当然でした。動作に問題は無いのです。
さて、これは私の合理化及び生活環境改善作戦のほんの序章に過ぎません。
(つづく)
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