こんにちは。
渡邉ひとしです。
第182話のテーマは
『巧みなビジネスモデル』です。
(*ブログ投稿は月〜土曜です)
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「外泊」が大の苦手!?
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広告業界のサラリーマン時代に
とても苦になったことがあります。
それは「東京出張」です。
それはなぜかというと
「外泊」しなければならないからです。
なぜか?わかりませんが
家族と旅行に行っても
同じ感覚になります。
やはり「外泊」そのものが
苦手なのだろうと思います。
営業職でしたから
平日は毎日飲み会でした。
飲み会をしても
その日に帰ることは皆無で
いつも午前1時とか
午前2時を過ぎていました。
カラダのことだけを考えれば
ホテルなどに泊まればいいのですが
1時間半かけてタクシーで
自宅まで帰っていました。
たとえ2時間睡眠で出社したとしても
その方が疲れが取れていたのです。
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<星野リゾート>のビジネスモデル
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そんなに「外泊」が大の苦手でも
宿泊してみたい場所があります。
それは<星野リゾート>が運営する
旅館やホテルです。
現在は国内外の37カ所で
リゾート施設を運営していますが
ひとつひとつにコンセプトが明確で
施設の3つのブランドにも
それぞれ性格をもたせています。
そのブランドに
4つめが加わることになりました。
◉「星のや」
◉「リゾナーレ」
◉「界」
という3つのブランドを
すでに持っていますが
来春開業する北海道旭川のホテルは
「OMO7旭川」と呼び
4つ目の新たなブランドである
「OMO」の1号店になります。
「OMO」の後ろにつく数字は
館内サービスの充実度を
0~9までの数字で表しています。
2022年に大阪・新今宮で
開業するホテルも「OMO」ですが
これからサービスについては
詰めていくので名称はついていません。
来年春に東京大塚で開業するホテルは
「星野リゾートOMO5大塚」です。
このネーミングからみると
サービスが9段階の5になっています。
「OMO」をスタートさせるのは
出張族を宿泊させるのではなく
観光客を宿泊させることに特化した
都市ホテルを始めるためでした。
つまり
「部屋ではなく旅を売る」という
位置づけで考えていて
そのためには
ホテル単独で考えるのではなく
地域と連携してホテル周辺を
観光しやすくする取り組みをします。
これ以外にも
昨年2016年8月から
山口県長門市でスタートした
「長門湯本温泉観光まちづくり計画」
に参加していますが
衰退の危機を脱出するため
長門市から<星野リゾート>に
お声がかかったという経緯があります。
<星野リゾート>にとっては
初めての街づくりへの参画になりますが
星野社長みずから現地へ行き
地元の関係者と協議しています。
<星野リゾート>の経営手法をみると
施設の所有と運営を分離しています。
通常のばあいは
ホテルの所有と運営が同じです。
するとどうなるか?
ホテルを所有する会社は
ホテルの運営の能力も必要になります。
しかし
ホテルの「所有」と「運営」を
分離させることで
それぞれの組織の強みに
特化することができます。
ではどうして星野社長が
このような考え方を持つように
なったのでしょうか?
それは大学卒業を前にして
稼業である旅館業を継ぐことを
あらためて考えたときに
『今のままではダメだ!』と思い
世界トップレベルの
ホテル経営学を学べる
コーネル大学ホテル経営大学院に
留学したことが理由でした。
そして
「所有会社と運営会社の契約」を
授業で学びました。
外資系の銀行勤務から家業を継ぎ
2005年に「星のや軽井沢」を開業。
そのときに考えたことは
コーネル大学時代のクラスメートに
どのように見られるか?
どのように思われるか?
だったと言います。
このような想いを知ると……
とことん日本風にこだわる
星野佳路社長の
考え方や姿勢が理解できると思います。
つまり、星野社長が
コーネル大学時代のクラスメートに
絶対に言われたくないことは
『なぜ?日本人なのに
欧米の真似をするのか?』
<星野リゾート>には
日本風にこだわることを
象徴する施設は多いですが
2016年7月に開業した
東京・大手町の「星のや東京」は
その代表的とも言える
「ビジネス街の高級旅館」だと思います。
なにせ玄関で靴を脱いで
下駄箱に預けるわけですから
外国人にとっては
「日本らしさ」を体験する
旅館になるに違いありません。
<星野リゾート>のビジネスモデルは
所有会社と運営会社の分離ですが
それ以外に
4つのブランドごとに
ビジネスモデルが構築されています。
星野佳路社長が
ただの「旅館の経営者」
ではないことを証明していますね。
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このことから何を学べるでしょうか?
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企業は……
自社の「強み」を
特化させるために
業務を分担することも
有効な手法になる。
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【経営の3原則】
ミッション:会社の目的
ビジョン :会社の目標
バリュー :会社の行動指針
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【ビジネスモデル9項目】
◉理想のお客様◉協力者◉主要活動
◉選ばれる理由◉収益 ◉チャネル
◉提供する価値◉コスト◉経営資源
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【ビジネスモデル進化論】
強い者が生き残るのではない
賢い者が生き残るのではない
進化した者だけが生き残る
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【ビジネスモデル活用法】
現象をみるのではなく
本質をみることで
なすべきことが理解できる
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【ビジネスモデル発想法】
今日という日は
未来のスタート地点である
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経営コンサルタント
中部大学 非常勤講師
愛知産業大学 非常勤講師
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株式会社 未来デザインカンパニー
代表取締役 渡邉ひとし
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