こんにちは。
渡邉ひとしです。
第171話のテーマは
『八ヶ岳構想とは?』です。
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エネルギーの自由化が始まった
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昨年の2016年4月から
「電力の小売り自由化」が始まり
今年4月には
「ガスの小売り自由化」が
始まったことで
『エネルギーの全面自由化』が
本格的にスタートしました。
広告業界で働いていたとき
勤務地の名古屋地区では
ガスの供給会社は
<東邦ガス>になりますが
定期的に実施される
『ガス展』などのイベントでも
楽しく仕事をしたことを
今でも思いだします。
あってはならないことですが
印刷物の誤字などで
ミスをしたときがありましたが
寛大な対応をしていただき
すみやかに対処することができました。
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<東京ガス>のビジネスモデル
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今年6月に閣議決定された
『2016年度エネルギー白書』には
「事業地域の拡大や異分野への進出
新サービス創出などより
機動的・総合的な対応が求められる」
という政府の意向が
盛り込まれていますが
<東京ガス>は広瀬道明社長のもと
あらたな事業展開に取り組んでいます。
先ほどの白書の文言にあった
『事業地域の拡大』については……
<日本瓦斯>の営業エリアである
埼玉県や千葉県に
初めて進出していきます。
いままでは規制の枠があり
他社の営業エリアに
進出することはありませんでした。
『異分野への進出』については……
電力の小売り全面自由化にともない
昨年から取り組みはじめていて
新規参入した約400社の
電力供給会社のなかで
契約件数のトップになっています。
1日あたり1000件のペースで
新規契約を獲得していて
まもなく新規契約数が
100万件になる勢いになっています。
この勢いでいくと電力の供給が
追いつかなくなる心配がでてきたので
茨城県日立市と神栖市の2カ所で
ガス火力発電所の建設を目指しています。
この電力小売りの効果もあり
いまのところ増収増益になる見込み。
「新サービス創出」については……
IT系ベンチャー企業の3社と
提携をしていきます。
ガスや電力の「モノ売り」ではなく
入浴中にリラックスできる
朗読やお風呂のストレッチなどの
「コト売り」のサービスの提供です。
そのほか
「家電を一元管理するアプリ」の
<トリセツ>と提携して
ガス機器の情報管理ができるなど。
「IoT」技術を持つ
ベンチャー企業との連携を進めて
サービスの事業拡大を目指しています。
『機動的・総合的な対応』は……
今後の経済成長にともない
アジアの新興国にとっては
エネルギーの供給が課題になります。
それらへの対応として
今年10月には
インドネシアのガス配給事業会社
<パンジ・ラヤ・アラミンド>に
33%の出資をしました。
それまでにも
マレーシアとベトナムの
ガス配給事業へ出資をしています。
これらの国へ
「液化天然ガス(LNG)」を
輸出していくことになります。
そのため今年4月に
アメリカのシェールガスを使った
火力発電所の建設や運営に投資をして
権益33%を取得しています。
アメリカでの「LNG」生産により
東南アジアや日本へ運び
「LNG」事業を活性化させます。
さらには
「LNG売買取引グループ」を
本社内で設立して
LNGトレーディング事業の
準備にも入っています。
その運搬に関しては……
来年の2018年3月に
新型のLNG船が就航しますが
さらに3隻の新型LNG船を
発注していて
2019年の中頃までには
就航する予定になっています。
しかし
<東京電力>などの他社も
同様に動いていて
規制緩和になってからの
エネルギー関連会社は
多様な戦略を考え
世界で活躍し始めています。
そのなかで
<東京ガス>の強みはというと
LNGの受け入れ基地を建設する
エンジニアリング部門の
約40年の実績とノウハウです。
しかも
韓国、台湾、中国などの
海外での基地建設の実績もあります。
数年前に
<中部経済産業局>には
「中部地域八ヶ岳構造創出戦略」という
事業創出の考え方がありましたが
<東京ガス>の広瀬道明社長は
「八ヶ岳構想」なるものを発言しました。
◉都市ガス
◉電力
◉液化石油ガス(LPG)
◉エンジニアリングサービス
という複数の峰々(事業)で
構成する八ヶ岳(東京ガス)を
これからの自由化競争時代の
ビジネスモデルにする
考えなのだと思います。
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このことから何を学べるでしょうか?
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競争に勝つ企業は……
自社の持つ強みを
明確に理解している。
それはモノ(商品)だけではなく
「技術」「ノウハウ」
「実績」「サービス」
といった目に見えない能力も
『自社の強み』である。
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【経営の3原則】
ミッション:会社の目的
ビジョン :会社の目標
バリュー :会社の行動指針
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【ビジネスモデル9項目】
◉理想のお客様◉協力者◉主要活動
◉選ばれる理由◉収益 ◉チャネル
◉提供する価値◉コスト◉経営資源
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【ビジネスモデル進化論】
強い者が生き残るのではない
賢い者が生き残るのではない
進化した者だけが生き残る
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【ビジネスモデル活用法】
現象をみるのではなく
本質をみることで
なすべきことが理解できる
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【ビジネスモデル発想法】
今日という日は
未来のスタート地点である
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経営コンサルタント
中部大学 非常勤講師
愛知産業大学 非常勤講師
岐阜県公認コミュニティ診断士
愛知県商工会連合会 EXPERT講師
ビジネスモデルイノベーション協会会員
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株式会社 未来デザインカンパニー
代表取締役 渡邉ひとし
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〔投稿内容〕
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記述に徹しています。
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