こんにちは。
渡邉ひとしです。
今日のテーマは
『業務提携はパートナーになる』です。
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地元の企業どうしで、つながる
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ドン・キホーテの創業者である
安田隆夫氏が
私の地元である
岐阜県大垣市の出身ということもあり
ドン・キホーテの
めざましい躍進ぶりに
ひとりで勝手に
喜んでいましたが
8月24日に
ユニー・ファミリーマートHD(*注1)と
資本・業務提携を結ぶことを
発表したので、おどろきました。
もともとユニーは
名古屋の「ほていや」と「西川屋」が
合併してできた
総合スーパーであり
その意味では
中京圏という地元の企業になります。
ただし
ドン・キホーテは
東京の府中市でスタートしたので
中京圏とは
何も関係はありませんが
中京圏に住んでいる私には
ドン・キホーテも
創業者の出身地の関係で
中京圏の企業のような感覚がありました。
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お互いが、ビジネスモデルのパートナー
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それにしても、この2社は
なぜ、資本・業務提携をするのでしょうか?
総合スーパー
いわゆるGMS(*注2)は
業界1位のイオンと
業界2位のセブン&アイ・HDの2社で
業界の売り上げの
45%ほどを占めています。
そのなかで
3位である、ユニーの売り上げは
2位のセブン&アイ・HDの
40%程度にしかすぎません。
最近では、売り上げも
ほぼ横ばい状態がつづき
・2016年度は9店舗の閉鎖
・2017年度は15店舗の閉鎖
を予定しているような状況です。
一方の
ドン・キホーテHDにとっては
拡大路線を考えていても
最近では
大型の空き店舗が減ってきたため
ユニーの店舗の閉鎖に伴い
その店舗を有効活用することができます。
しかも、今回は
『資本・業務提携』ですから
ユニーの空き店舗を
ゆずり受けるだけではなく
2社が協力することで
店舗の再生に取り組むことができます。
さらに
2社の現存する店舗のなかに
お互いが出店することも
視野に入っているようなので
それぞれの強みを、うまく活かすことで
相乗効果も期待できそうですね。
このような提携を
『ビジネスモデル・キャンバス』でいうと
「⑤パートナー(協力者、供給者)」
の項目になります。
ユニー・ファミリーマートHDの
ビジネスモデルでみると
パートナーの項目に
ドン・キホーテHDが入ります。
ドン・キホーテHDの
ビジネスモデルでみると
パートナーの項目に
ユニー・ファミリーマートHDが入ります。
その上で
『ビジネスモデル』の
残りの8つの項目を見直していくことで
それぞれの
あらたなビジネスモデルが完成します。
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*注1=HD(ホールディングス:holdings)
持ち株会社制。
親会社が大株主となり
傘下の会社の管理をすること。
*注2=GMS(general merchandise store)
日常生活で必要な物を
総合的に扱う
大衆向けの大規模小売のこと
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▼ このことから何を学べるでしょうか? ▼
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売り上げが横ばいのとき…
お互いの強みが
相互に活かせる企業と
パートナーシップを組むことで
再生することができる。
業務提携は…
自社の業績が
低迷したときでは遅すぎる。
そのときは
救いの手が差し伸べられる。
有利な業務提携は……
自社の業績が
順調に伸びているときに
考えるべきである。
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<ビジネスモデルの9項目>
①誰に =理想のお客様
②何を =商品・サービス
③どのように =主な仕事
④なぜ =選ばれる理由
⑤誰と =協力者、供給者
⑥どこで =販路・販促
⑦いくつ =設備・機器・資金
⑧いくらで =収益方法
⑨どれだけ =原価・経費
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経営コンサルタント(ビジネスモデル構築)
ビジネスモデルイノベーション協会 会員
愛知県商工会連合会 エキスパート講師
岐阜県公認 コミュニティ診断士
愛知産業大学 非常勤講師
中部大学 非常勤講師
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株式会社 未来デザインカンパニー
代表取締役 渡邉ひとし
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