こんにちは。 

渡邉ひとしです。 


今日のテーマは 

『事業の路線変更には秘訣がある』です。 


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そういえば、あの会社はどうなったか? 

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先日、ある会合の後で 

喫茶店でご一緒した方々と 


企業の内部で争いをする 

「お家騒動」の話しになったときに 


セブン&アイホールディングスの 

鈴木会長と伊藤家の話しや 

大塚家具の騒動の話しになりました。 


そういえば 

あなたもご存知のように 


2009年に、娘である 

大塚久美子氏が社長に就任して 


2014年に、父である 

大塚勝久氏から、社長を解任され 


その後 

父娘で経営権を争う 

大塚家具の「お家騒動」になり 


2015年には 

結果的に、大塚久美子氏が 

社長に就任しました。 


そして 

その後、どうなったか 

すこし気になり、調べてみました。 


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事業の路線変更は、リスクをともなう 

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直近の、大塚家具の業績を見ると 

(プレジデント社資料より) 


・2016年  

 売り上げ 20%強の減収(対前年比) 

 利益  △46億円の減益 


・2017年<予想> 

 売り上げ 7%強の減収(対前年比) 

 利益 △43.8億円の減益 


もしも 

2017年の予想どおりになれば 

2期連続の減収減益になります。 


このまま 

ジリ貧状態がつづき 

業績が下がっていくのでしょうか? 


なぜ? 

売り上げが下がっていくのでしょうか? 


大塚久美子社長の考える 

あらたな「大塚家具」は 

『カジュアル路線』でした。 


それは 

創業者である大塚勝久氏が 

いままで築きあげてきた 


「会員制」の 

「高級家具店」という 


独自のビジネスモデルと 

まったく正反対の考え方でした。 


それは どちらかというと…… 

家具・インテリア業界で 

首位を独走する 


最大手の「ニトリ」の 

ビジネスモデルに非常に近いといえます。 


ニトリは 

2017年2月期の決算をみると 

30年連続の増収増益です。 


たしかに 

業績好調の企業をまねることは 

間違いではありませんが 


そこには 

大きな落とし穴があります。 


つまり 

ビジネスモデルで重要なことは 

その会社の「お客様」です。 


創業者の勝久社長が、築きあげた 

ビジネスモデルの「お客様」と 


久美子社長の取り組む 

あらたなビジネスモデルの「お客様」が 


「一致」しているか 

「重なって」いれば 

さほどの問題ではありませんが 


従来の「お客様」を軽視した 

あらたなビジネスモデルが 


成功することなど 

ほとんど無いと言ってもいいでしょう。 


1969年に、創業して 

まもなく、50年になる会社であれば 


いままで贔屓(ひいき)に 

していただいた「お客様」は 


相当数になるでしょうし 

信頼関係も構築できているはずです。 


おそらく 

それまでの「お客様」も 


親子の世代を継いで 

ファンになっていたと思います。 


もしも 

久美子社長の「新路線」を 

成功させようとするならば 


それは 

大塚家具の新規事業として 


あらたなビジネスモデルを 

構築すべきです。 


つまり、大塚家具は 

従来のビジネスモデルに加え 


あらたなビジネスモデルで 

新業態の会社を 

設立させることになります。 


そして 

この新業態の店舗には 

あらたな「お客様を」迎える 


あらたな「仕組み」を 

用意することが必要不可欠です。 


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 ▼ このことから何を学べるでしょうか? ▼ 

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企業にとって… 

いままでの「お客様」が 

いちばん大切な財産である。 


新規の事業は… 

いままでの「お客様」にも 

受け入れられる必要がある。 


もし…… 

いままでの「お客様」とは違う 

あらたな「顧客路線」の

新規事業であれば 

別会社を設立することが 

事業を成功するためには望ましい。 


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<ビジネスモデルの9項目> 

①誰に    =理想のお客様 

②何を    =商品・サービス 

③どのように =主な仕事 

④なぜ    =選ばれる理由 

⑤誰と    =協力者、供給者 

⑥どこで   =販路・販促 

⑦いくつ   =設備・機器・資金 

⑧いくらで  =収益方法 

⑨どれだけ  =原価・経費 

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経営コンサルタント(ビジネスモデル構築) 

ビジネスモデルイノベーション協会 会員 

愛知県商工会連合会 エキスパート講師 

岐阜県公認 コミュニティ診断士 

愛知産業大学 非常勤講師 

中部大学 非常勤講師 

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株式会社 未来デザインカンパニー  

代表取締役 渡邉ひとし 

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