コンサルティングMEMO。(その3)
現在の事業の、新たなビジネスモデルを社長がつくる。
同じ事業の、新たなビジネスモデルを幹部社員がつくる。
僕の場合は、9つのマス目を埋めていくことで、
新たなビジネスモデルを創り出していく。
この9つの視点を、複数の人間で考えるワークをすると、
そこには、事業に対するお互いの思いや考えが投影されるので、
自然と、食い違いが、浮き出してくる。
これは、当たり前の話ではあるが…、
日々の、日常の仕事の中で、これらの食い違いを発見することは、
極めて稀だと言える……、
いや、有り得ないことだろうと思う。
なぜなら、日常の仕事で、一つの事業に関して、
9つの視点から照合することなど、有り得ないからだ。
だから、ビジネスモデルを、未来の責任者たちが、
一緒に考えることが大事になるのだ。
あらためて考えてみれば、
一つの事業に対して、複数の見方や考え方が生じているのだ。
それを、あたかも、同じ思いや考え方だと思い込んでいる。
冷静に考えると、少し怖い気がする。
毎週、定例の幹部会議や、営業会議などで、
この不一致は、どのように解消されているのだろうか。
おそらく、不一致だと気づいていないのかもしれない。
もしかしたら、不一致だと思わないようにしているのではないか?
そんな気もしてくる。
仕事の効率を追って、利益を生み出そうとすることよりも、
社内のコミュニケーションを十二分に深めることの方が、
利益が生まれやすいのかもしれない。
いつだったか、滋賀県の企業の幹部会で、
セミナー講師を務めたことがあったが、
2時間のセミナー後の質疑応答の場面で、
情熱を持った経営手腕の優れた経営者の方から、
こんな質問をいただいた。
「大変貴重な、お話を聞くことができましたが、
本日のご講演の内容も含めて、
先生が、経営で一番重要だと思うものは何でしょうか?」
その時に、お応えした答えは、
『コミュニケーションです。』
社内に於いても、社外に於いても、
コミュニケーションが円滑にできていれば、
自ずと仕事はうまく運んでいく。
経営の要諦は、
「コミュニケーションに尽きる!」
そう考えている。
全ては、そこから始まると思っている。
複数の人間が、新たなビジネスモデルを、一緒に考えると、
そこには、相互の、コミュニケーションギャップの存在に気づく。
「そうかッ!」
「だから、思うように、いかなかったんだ。」
日常の仕事の中で、お互いの思いや考えを、
本音でぶつかり合うことができる会社は、
きっと、『伸び盛りの会社』になるだろう。