日本にはほんとにお酒が飲めない人たちがいるのです (2) | 池袋駅北口の「ぐんまのやぼう」

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日本にはほんとにお酒が飲めない人たちがいるのです (1)でアセトアルデヒドが分解できないタイプの酵素を持つ人たちがいると書きました。そして、アセトアルデヒドに毒性があると書きましたが、どの程度の毒性でしょうか?

ある資料によるとアセトアルデヒドの致死量は11mmol/Kgとありました。アセトアルデヒドの分子量は44.05ですから、致死量は0.48g/Kgということになります。例えば青酸カリ(実際は青酸ナトリウム?)の致死量は2.5mg/Kg~5mg/kgくらいのようですから、こういうのに比べるとたいしたことがないように思えます。しかし睡眠薬ハルシオンの成分であるトリアゾラムの致死量は100mg/Kg(この数値は自信なし)程度らしいですから、そういうものと比べるとそんなに見劣り(?)するわけではありません。

500cc缶で5%のアルコール飲料を考えます。この中には25g程度のエチルアルコールが含まれているはずです。エチルアルコールの分子量は46.07ですから、0.54molになります。このエチルアルコールはそのままアセトアルデヒドになりますから、体重が60Kgの人だと9mmol/Kg摂取したということになります。これってもう上の致死量とたいして変わらない値です。

つまりAAタイプの「アセトアルデヒド脱水素酵素」(ALDH)を持つ人に500cc缶のアルコール飲料(7%だったら350cc缶)を飲み干せというのは「死ね」と言っているのと同じ、ということになります。

日本にはほんとにお酒が飲めない人たちがいるのです (3)