あなたが殺したのは誰
私の好きな作家さん、まさきとしか先生の文庫が書店に行った時に新刊台に並んでいたので、早速購入して読んでみました
あなたが殺したのは誰
まさきとしか
とあるシングルマザーの殺人未遂事件が起こる。
事件の担当を任された田所岳斗はまたも三ツ井とコンビを組むことになる。
被害者の娘が行方不明になっていることから、まずはその捜索が急がれる。
1993年。北海道にある小さな島、鐘尻島では島民の誰もが不安や絶望をどことなく感じていた。
リゾート開発される予定のリンリン村が途中で放棄されているのだ。
そんな鐘尻島でも事件は起こる。
現在の、岳斗が担当する事件と。
1993年の鐘尻島とが並行して描かれているので、この2つの事件がどのように関わっているのか。
事件の終着点はどこなのか。
気になりながら読み進めました。
読後感としては、やるせない。それが一番大きいものだった。タイトル通り。あなたが殺したのは誰。
その通りだった。
ただ楽しく。出来れば真っ直ぐに。生きたかっただけなのに。そんな登場人物のそれぞれに思わず同情してしまう。登場人物それぞれが、楽しく。出来れば真っ直ぐに生きたかっただけなのだ。
二つの事件の関係が明かされる最終章はやはり圧巻だった!ページを捲る手が止まらず、一気読みした!それでもところどころに挟まれる岳斗のかわいらしさがいいスパイスになっている。
次作が楽しみだ!