こんにちは!
ツルカワです。
今日はようやく
震災被災地の記録
最終回です。
石巻の高台である日和山に
登りました。
ここには、ツルカワ、震災の3か月後に
夫の知人の招きで訪れていたのですが
そこからの眺めは…
瓦礫が無くなった以外、あまり変わっていないように感じました。
とくに浜周辺ですね。
さて、こちらにずっと気になっていたお店がありました。
こちらです。
工房かざみどり
さんです。
震災直後訪れたとき
このお店の前をちらっと通りかかったのですが
その時目に入ったのは
6月でしたので美しく店先にバラが咲きほこる様子。
それは、まだ自衛隊が近くにテントを張るなど
騒然とした雰囲気だった周辺に
ささやかな彩りを添えていたのと
入口にたしか
「コーヒーどうぞ」といったような貼り紙を見た覚えがあったからです。
ちょうどお店は開店直後。
入ってまずはコーヒーと名物のシュークリームを
頂きました。
こちらは喫茶だけなく
「工房」の名の通り
さまざまなものづくりの教室も開いてらっしゃり
所せましと作品がかざってありました。
人形に、吊るし雛があると思えば
シャドーボックスも
多数飾ってありました。
見とれました。
こちらの工房が
こうしたものづくりのものを
震災のときから
どのくらいかざっていたのか
また、教室などはいつから再開したのか
そのへんの肝心な部分は
聞き逃してしまったのですが
震災の混乱の中
このような品々に囲まれ
コーヒーをいただけたら
少しは気持ちが柔らいだことでしょう。
そこで店主さんに気になっていた
「コーヒーどうぞ」の貼り紙について
尋ねてみると…
「ああ、あのころは無料でコーヒーを振舞っていたんですよ、
一日数百杯は淹れたかしら?
うちはみてのとおり大手のスーパーではないから
それこそコーヒー豆を手に入れるのも大変でしたけど…
でも、やれることを、やっただけなんです。」
と語っていただけました。
やれることを、やっただけ。
ツルカワには重く突き刺さる言葉でした。
どんなにたいへんだったでしょう。
どんなによろこばれたでしょう。
でもそのことを
「やれるから、やっただけ」と。
色々お話しくださりました。
ツルカワが神奈川からやってきたというと
「でもね、他人事じゃないのよ、他人事と思ってほしくないのよ
あなたたちだっていつ同じ目に遭うか分からない
三陸だって、また明日地震が来るかもしれないんだから」
「日和山在住の方でも、たまたまその時間に麓に降りて
津波に流され亡くなった方もいます。また、
普段は生き残れない場所にいても、
たまたま日和山に来ていて助かった方もいるのよ。
紙一重なんですよ」
これまたツルカワには重く突き刺さりました。
紙一重。
他人事ではない。
その時どう生き延びるか。
生き延びたとしてどうやって生きていくか。
そしてなにかそのとき
「やれるだけのことをやれるか」。
それはなんだろう??
さて、長きにわたった
東北の旅、これで終わりです。
あまり偉そうなことはツルカワは申せません。
でも、
気仙沼のKARUTAさんで知った
ものとひとの関係
石巻で出合ったアートとハンドメイドに見る
人の生きる力
そして今回の問いかけ。
それを伝えたくてひたすら書きました。
どうか、
いま、この瞬間も被災地で必死に生きているひとがいること
意味を持ったものがあること
なにもかもが
あたりまえにそこにあるということではないこと
決して他人事とせず
忘れないでください。